講習会 マルチボディダイナミクスの最前線
2017年11月13日 | 機械力学・計測制御部門講習会主催No.17-73
【企画】機械力学・計測制御部門
【協賛】計測自動制御学会,自動車技術会,システム制御情報学会,日本ロボット学会,日本シミュレーション学会,
日本計算工学会,日本設計工学会,精密工学会,電子情報通信学会,日本航空宇宙学会,日本応用数理学会,電気学会
【開催日】2017年11月13日(月)
【趣旨】マルチボディダイナミクスは、自動車、鉄道車両、ロボット、航空宇宙、建設機械、バイオメカニクスなどの幅広い分野において、複雑なダイナミクスの現象を解明するツールとして、設計・研究開発の現場で活用されています。また、マルチボディダイナミクスの国際会議では、新たな分野への適用事例が報告されるなど、マルチボディダイナミクスを活用した設計・研究開発が日々進化している状況です。本講習会は、各分野において展開されているマルチボディダイナミクスの最前線を解説すると同時に、実務に役立つように、各種の実際的問題への適用事例を解説します。
【題目・内容・講師】
10:00-11:00 「自動車ダイナミクス分野の最前線と適用事例」 講師:椎葉 太一 (明治大)
自動車のサスペンション機構はマルチボディシステムの代表例であり、マルチボディダイナミクスの典型的な解析対象となっている。ここでは、サスペンション機構の解析を題材に、マルチボディダイナミクスにおける定式化の基本的な考え方や、サスペンション機構のモデリング方法について解説する。併せて最近の研究の動向についても紹介する。
11:00-12:00 「ロボットダイナミクス分野の最前線と適用事例」 講師:岩村 誠人 (福岡大)
ロボットダイナミクスの研究の歴史は古く、これまでに多くの優れた定式化や効率の良い計算法が提案されている。ここではロボット工学の分野で現在標準的に用いられている方法とマルチボディダイナミクスの分野で用いられている方法との比較を行い、両者の特徴を整理する。また、それらをロボットの最適軌道計画に応用した例を解説するとともに、最近の研究動向についても紹介する。
12:00-13:00 ―昼休憩―
13:00-14:00 「建設機械ダイナミクス分野の最前線と適用事例」 講師:今西 悦二郎 (弘前大)
油圧ショベルやクレーンなどの建設機械は、剛体や柔軟体のリンク機構を油圧によって駆動するものが多く、古くからマルチボディダイナミクスの解析対象となっている。ここでは、これまでの解析事例を題材に定式化の考え方を解説するとともに、最近の国際会議における研究動向について紹介する。
14:00-15:00 「バイオメカニクス分野の最前線と適用事例」 講師:羽田 昌敏 (豊田中央研究所)
人体を対象とするバイオメカニクス,とくに歩行運動を代表とした人体の動作解析や制御動作のモデリングの際には,マルチボディダイナミクスの考え方が頻繁に適用される.ここでは,逆動力学や筋力推定の枠組みについて解説するとともに,車両運転時のドライバ人体挙動を解析した事例を交えながら,最近の研究動向を紹介する.
15:00-16:00 「柔軟体ダイナミクス分野の最前線と適用事例」 講師:菅原 佳城 (青山学院大)
人工衛星やロケット等の宇宙機は剛体と柔軟構造から成るマルチボディシステムと考えることが可能であり、マルチボディダイナミクスにおける研究対象として古くから注目されている。ここでは,剛体と柔軟構造から構成される簡単なシステムを対象に基本的な定式化、解析手法や最新の研究動向についても解説する。
定 員: 50名 (申し込み先着順により定員になり次第締め切ります.)