人工知能(AI)基礎講座~体験実習で学ぶ~
2017年10月27日 | 情報・知能・精密機器部門講習会主催No. 17-105
趣旨: 従来の機械では,センサによる情報取得や,様々な機構によって人間の役に立つ作業を行わせることができるようになった.現代社会においては,人工知能技術の進化と共に情報を扱うコストが飛躍的に低下したことにより,人間が行ってきた判断を機械にゆだねることで,より高効率化が可能になりつつある.このような技術と社会の潮流の変化をもたらす,人工知能(Artificial Intelligence:AI)について,その基礎と使い方を専門家に解説いただき,これからの機械技術者・研究者の業務に役立つ講習会です.
- プ ロ グ ラ ム -
司会 関西大学 システム理工学部 小金沢新治 教授
9:30~9:35 挨拶
9:35~11:30 「ニューラルネットワークの基礎(理系向け)と最新の研究紹介」
丸山事務所 代表 ・ 社団法人MaruLabo 代表理事 丸山不二夫 氏
13:00~17:00 「学習ツールplaygroundによるディープラーニングの体感実習とツール間特徴比較」
富士通株式会社AI基盤事業本部 ビジネス戦略室 プロフェッショナル・プロダクト・エンジニア 森出茂樹 氏
※Google ChromeもしくはMozilla FirefoxをインストールしたPCが必要となります.
17:00~17:10 アンケート記入
定 員:42名(終日28名+午前のみ14名:申込み先着順により定員になり次第締め切ります)
終日は締め切りました.
「ニューラルネットワークの基礎と最新の研究紹介」
丸山事務所 代表・社団法人MaruLabo 代表理事 丸山不二夫 氏
概要:
「Googleの猫」や国際的な画像認識コンテストでCNNを使ったAlexNetが優勝して、ニューラル・ネットワークとディープ・ラーニングのブームが起きたのは、2012年のことでした。今年は、それから5年の節目の年になります。
講演では、前半に、代表的なニューラル・ネットワークのモデルである、DNN(Full Connect Network)、CNN(Convolutional Neural Network)、RNN(Recurrent Neural Network)の三つを取り上げ、その基礎と応用を紹介します。後半では、この分野の最新の研究成果として、画期的な翻訳精度を実現した「Google ニューラル機械翻訳」と、人間の推論能力を実現しようとしたDeep Dreamの「Differentiable Neural Computer」を取り上げようと思います。
「学習ツールplaygroundによるディープラーニングの体感実習とツール間特徴比較」
富士通株式会社AI基盤事業本部 ビジネス戦略室 プロフェッショナル・プロダクト・エンジニア 森出茂樹 氏
概要:
ディープラーニングを始めようとしている方からは「解説書を一通り読んだが具体的にどうなのかが今一つ理解できない」、「ツールをインストールしてサンプルを試したが、その後何をやったらよいかわからない」などの感想をききます。実際にディープラーニングを実務に活かすには次の一歩が必要です。開発の現場ではニューラル・ネットワークの各種パラメータの意味の理解や、チューニングのための各種ノウハウ(たとえば過学習への対応や層数とノード数のトレードオフ)などを、道具の使い方として体得していることが重要になります。そこで、そこでこの講座では午前中の講義を受けて、ビジュアル学習ツール(playground)を使って、パラメータの変更やチューニングを実施するとどのように変わるのかを視覚的に体感して頂きます。また現在、様々なディープラーニング・フレームワークがオープンソースで提供されていますが、本講座ではCaffe、TensorFlow、keras、theano、Chainerなど主要なフレームワークの特徴と用途を解説し、サンプルコードを対比しながらソースコードの一端を理解して頂きます。
※ご受講の際は、Google ChromeもしくはMozilla Firefox をインストールしたPCが必要となります。
本セミナーにご参加の方はPCをご持参下さい(タブレットは不可です)
<内容>
- 学習ツール playground によるディープラーニング体感実習
・実習環境とツールの操作方法解説
・中間層とノード数の関係
・特徴量/ノードの多さと中間層の深さの関係
・活性化関数の選択と収束性の関係
・正則化の効果
・ミニバッチ学習と収束性の関係
・ノイズを加えたデータのロバスト性(ノイズ耐性)
- DLツール実装・ソース比較
・各種ディープラーニングツール(Caffe、TensorFlow、keras、theano、Chainerなど)
・ディープラーニングライブラリ各論