信州ロボット研究会 特別講演会
企 画 北陸信越支部(長野県)
開催日 2018年3月5日(月)14:40~16:30
講演テーマ,講師および講演概要:
1.「ソフトロボティクスのシステム理論」
14:40~15:30
講師:望山 洋(筑波大学 准教授)
概要:ロボットの身体の主要部に,柔軟性の高い部材を積極的に用いて、剛性の高い機構だけでは実現が困難な機能を発現させる
ソフトロボティクスの研究が,活発に行われている。しかし、柔軟性の高いロボット機構のモデル化は通常困難を伴い,見通しの
良い解析と制御,さらにはその応用展開は容易ではない.
本講演では、ソフトロボットの斬新な例を紹介するとともに,柔軟部材として最も典型的な弾性ロッドのモデリング、形状計算論
からリアルタイム形状推定への導出過程を紹介することで、ソフトロボティクスのシステム理論の一方向性を示す.
さらに、柔軟物ハンドリングシステムへの応用についても展望する。
2.「ロボット機構研究の実際と理想 - 原理考案から具現化までの無骨で泥臭く重要な過程 -」
15:40~16:30
講師:多田隈 建二郎(東北大学 准教授)
概要:本講演においては,我々が考案・研究開発してきた球状全方向車輪“Omni-Ball”を原点とした各種全方向駆動メカニズム研究
を体系的に紹介することを試みます。この車輪機構を皮切りとした,円形断面クローラ・全方向包込み式グリッパなど,一見すると
別物に見えるものの,それらの根本構造に関しては原理的共通項が存在します。
本講演では,実際のロボット機構のアイディア創出,実機設計・試作といった一連の具現化の,「無骨で泥臭いながらも重要な」
過程に関してもご紹介できればと考えています。