「自動車運動力学」~気持ちよいハンドリングのしくみと設計~(動画解説付)
(主催:日本機械学会 交通・物流部門)
〔協賛:自動車技術会,計測自動制御学会,システム制御情報学会〕
日本機械学会 交通・物流部門 自動車技術委員会,自動車技術会車両運動性能部門委員会・タイヤ/路面摩擦部門委員会共同企画
開催日 2018年12月21日(金)
趣 旨
自動車の操縦安定性は,ハンドリングの気持ち良さを筆頭に,限界性能や諸安定性等多数の性能項目からなります.
したがってより良い操縦安定性の性能設計のためには,「気持ち良さ」を運動学的に理解した上で,全性能を俯瞰することが有効で
あろうと考えます.そこで本セミナーでは,その全貌を,酒井英樹著「自動車運動力学~気持ち良いハンドリングのしくみと設計」
の内容を基に,著者作成動画を交えながら,「お気楽に」語ります.本セミナーが想定する受講者は,操縦安定性やタイヤ,操舵
系,サスペンション,タイヤ,制御システムに携わる自動車メーカーやサプライヤーのベテラン~若手エンジニアの方,そして操縦
安定性に興味のある学生の方です.受講に必要な学力は,高校+αの力学と数学ですので,お気軽に受講できるかと存じます.なお
本セミナーは,会場使用の条件として利益が出ないように企画されています.
内 容 9:30~16:45 (途中適宜休憩) 開場は9:15です.
・車両のモデル化:他社比較可能な表記法~ヨー慣性半径係数とコーナリング係数~/注意を要する操舵系弾性
・定常円旋回性能:尻流れ感と舵角の大小
・腰で感じる後輪の横力発生:グリップ感(ヨー進み時定数モードと横加加速度)
・手で感じるハンドルからの力:後輪の横力発生が操舵反トルクに現れるしくみ/操作感の評価指標群
・手で感じるハンドルの動き:操舵系の固有振動数と減衰比/力で操舵したときの不安定現象とそのモード
・目で感じる車体の傾き:ロールの大きさ/旋回時のピッチングによる錯覚
・スポーツ走行性能:加減速時の旋回限界/FF,FR,RR(MR)の特徴と車両企画
・動的応答の基礎:ヨー共振とそのモード
・限界性能の基礎:スピン(オーバー)とプラウ(アンダー)/スラローム時の限界/耐転覆性能
・旋回時の減速安定性:タックイン・旋回制動(減速によるヨーモーメントとコーナリング係数変化)
・外乱安定性:車両流れ/轍路安定性
・性能設計:上記性能と設計諸元の関係/諸性能の両立法/設計変数の決定順序
講 師 近畿大学工学部 酒井英樹