第23回リーダーを目指す技術者倫理セミナー これからの技術開発における人の役割がどう変わるか ~AI・ロボットと人との協調~
(技術と社会部門,人材育成・活躍支援委員会 合同企画)
協賛(予定)日本技術士会,日本建築学会,土木学会,電気学会,日本化学会,化学工学会,電子情報通信学会,精密工学会,自動車技術会,計測自動制御学会,日本ロボット学会,可視化情報学会,ターボ機械協会,日本計算工学会,日本航空宇宙学会,日本塑性加工学会,日本鋳造工学会,日本マリンエンジニアリング学会,溶接学会,日本船舶海洋工学会,日本航海学会
開 催 日 2019年11月23日(土、祝)10.00~17.00
今回のテーマおよび論点
「これからの技術開発における人の役割がどう変わるか」
近年、AI(人工知能:Artificial Intelligence)の技術開発が急速に進展している。ロボットに代表される各種機械へのAI搭載が検討され、産業機械、化学プラントなどをはじめとして製造分野におけるIoTの利用が急速に進み、一方では自動車をはじめとして自動運転の可能性が高まってきている。
2025年、日本は先進国では経験したことのない高齢化・人口減少社会に直面しようとしている。こうした社会を支えるものがAIでその発展に対する期待は大きいが、一部には製造業に携わる人間の半数近くがAIに代替されるという可能性も報告されている。さらには生命科学の著しい進展によって、長寿命化が進む反面、QOL(生命の質、生活の質)の点からは人類の未来に大きな影響を及ぼす可能性がある。
科学技術は、これまでは進歩することが、すなわち「善」と考えられてきた。
しかし、最近の著しい科学技術の進展は、社会生活に及ぼす影響はあまりにも大きいだけに、従来のように「新たな研究開発=善」と考えてよいかを、一人一人の科学技術者が考える必要が出てきた。
すなわち、科学技術者は、自らの開発成果が社会における他者の生活を、生から死までの全般にわたって左右するような結果を導く可能性があることを認識し、負の影響を避けるためには、自分の好奇心を抑制し、研究・技術開発の方向を制御することも、自ら決断しなければならない時代になってきた。
少なくとも、専門家として、自らの開発成果の、社会に対する負の効果に対して、常に敏感であり、それを制御する方法の案出にも責任を感じ、それを実践できるような、そういう科学技術者の倫理が求められる。
産業構造はAIの進展によって変革期に来ている。AIはどこまで人の仕事を置き換わっていってよいか?が問われている。
今回は、「AIによる自動化」を事例として、「どこまでを自動化すべきか、逆に人間にとって自動化してはならないことは何か」を一緒に考えてみたい。
課題
1.技術開発によって、これからの人の役割はどのように変わるか?
2.AI・ロボットと人との協調をどう考えるか?
<討論課題>
参加者の経験、知識に基づいた討論課題を考えており、グループ課題については配付資料に記載する。
セミナーでは、次の手順により議論を進める。
1.事前に配付された資料による自主学習
2.「テーマおよび論点」説明
3.グループ意見交換において、自分の意見を明らかにする。
4.全体討論において自分の立場を明確にして議論する。
事前に配付する資料を読んで頂いて、参加されることを前提とする。
プログラム
10.00~10.10/セミナーの趣旨説明、本日の進め方
横浜国立大学 大学院工学研究院 教授(主査)高田 一
10.10~11.10/これからの技術開発における人の役割と問われる倫理
東京工業大学 イノベーションマネジメント研究科 特任教授 中村昌允
11.10~11.25/AI技術に関するひとつの考え方
KoPEL 技術士 小西義昭
11.25~11.55/AI技術の変遷、討議の趣旨、討議の進め方
オカダ・アソシエイション 技術士 岡田惠夫
11.55~14.00/グループワーク
1.技術開発における人の役割をどう考えるか
2.AI・ロボットと人との協調をどう考えるか
14.00~17.00/技術者倫理に関する全体討論
明治大学 理工学部 准教授 村田良美
国士舘大学 理工学部 教授 技術士 大髙敏男
中央大学 理工学部 准教授 寺本 剛
講師全員
司会 高田 一
定 員 30名、定員になり次第締め切ります。