関西支部 第385回講習会「構造・強度設計における数値シミュレーションの基礎と応用」
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会 場 | オンライン(Zoomを利用) | ||||||
趣 旨 | 近年ますます複雑化する機械構造物の挙動を把握し,設計の合理化や期間短縮を図るために,数値シミュレーション技術が幅広く適用されています.目的に合った精度のシミュレーション結果を得るためには,対象物の構造・強度・現象を本質的に理解し,適正にモデリングすることが不可欠です.本講習会では,構造・強度設計に係る数値シミュレーションに不可欠な基礎知識や理論を分かり易く解説するとともに,産業界における種々の適用例を基に,モデリングや結果の妥当性を考える上での留意点や勘所を具体的に説明します.これからシミュレーション技術を身につけようとされる方はもとより,既にある程度の知識や技術をお持ちの方にとっても,スキルアップにつながる絶好の機会ですので,ぜひご参加ください. | ||||||
キーワード | 数値シミュレーション,構造・強度設計,衝突・衝撃,破壊,構造最適化,トライボロジー,マルチスケール,金属材料,複合材料 | ||||||
題目・内容・講師 | |||||||
時間 | 題目 | 内容 | 講師 | ||||
第1日目:5月22日(月) | |||||||
9:45~11:45 | 構造解析のための数値シミュレーション:基本原理とテクニック | 汎用コードに代表されるように,数値解析手法は,機械/機器構造や部品の評価や設計に至るまで,幅広く利用されている.モデル化された構造や材料データは,計算機の中でどのように処理されているのか?境界条件を変えると解はどのように変化するか?など,有限要素法を用いて解にいたる基本原理を説明する.さらに,いくつかの具体的な話題について,適用事例を示す. | 京都大学 大学院エネルギー科学研究科
今谷 勝次 |
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12:45~14:15 | 接触・摩擦解析のボルト・ナット締結体への適用 | 有限要素法による接触・摩擦解析は、様々な機械要素への適用が可能で、メカニズム解明や性能改善に用いられている。その中でも、15年前から行われているボルト・ナット締結体のゆるみ機構の解明は数多くの成果をあげてきた。ここでは、ボルト・ナット締結体を中心とした接触・摩擦解析の機械要素分野への応用例を紹介する。 | 東京大学 大学院工学系研究科機械工学専攻
泉 聡志 |
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14:30~15:30 | FEM解析の留意点と適用事例(使用済み核燃料輸送容器の衝撃解析) | 原子力発電所で発生する使用済み核燃料を輸送するための容器(キャスク)は,タイプによっては100tを超える重量を有しており,輸送時の安全性を確保するため容器両端には衝撃を吸収する緩衝体が設置されている.信頼性の高いキャスク本体および緩衝体を設計するために,シミュレーションが有効なツールとして用いられている.ここでは,数値シミュレーションの構造・強度設計への適用事例として,キャスクの落下衝撃解析を紹介する.精度のよい解析を進める上での留意点を紹介するとともに,落下試験のシミュレーション方法を実験結果との比較も含めて説明する. | 日立造船㈱ 技術研究所
岡田 潤 |
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15:45~17:15 | 繊維強化複合材料の数値モデリングとマルチスケール解析技術 | 今後,輸送機器分野では軽量な部素材を適材適所に使う「マルチマテリアル化」による最適設計が望まれており,比強度・比剛性に優れる繊維強化複合材料(FRP)の適用拡大が期待されている.本講義ではFRPを対象に,その数値モデリング手法やマルチスケール解析技術について概説する.テキスタイル複合材料の解析システムや,水素燃料自動車用貯蔵タンクの強度評価,射出成形における局所流動解析など構造解析・強度評価等について事例を挙げて説明する. | 大阪大学 大学院工学研究科
倉敷 哲生 |
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第2日目:5月23日(火) | |||||||
9:30~10:30 | 衝撃シミュレーションに必要な動的材料特性の構成モデルとその高精度化 | 衝突・衝撃シミュレーションでは,材料の変形特性(真応力-真ひずみ関係)にひずみ速度依存性を考慮する必要があり,そのために種々の構成モデルが提案されている.一方,材料の破断を伴う解析を行う場合,高ひずみ域までの変形特性が必要となるが,通常の引張試験ではネッキング発生以降に三軸応力状態となるため,構成式で必要な単軸状態での変形特性を求めることは容易ではない.ここでは,各種構成モデルの大変形域かつ広いひずみ速度域への適用性を明らかにするとともに,引張試験を再現したシミュレーションからネッキング発生以降の三軸応力状態を単軸応力状態へ補正する手法について説明する. | 伊藤忠テクノソリューションズ㈱ 科学システム本部
津田 徹 |
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10:45~11:45 | 陸・海・空の輸送機器における耐衝突・衝撃設計への数値シミュレーションの適用 | 数値シミュレーション結果は,様々な仮定のもとに導き出される近似解であり,必要とされる精度のシミュレーション結果を得るためには実験結果との整合性に注意する必要がある.ここでは,実験による数値シミュレーションの妥当性の確認における留意点・勘所について,地下鉄車両の衝突,コンテナ船のスラミング,および航空機翼への鳥衝突を対象とした耐衝突・衝撃設計への数値シミュレーションの適用事例を基に説明する. | 川崎重工業㈱ 技術研究所
冨澤 雅幸 |
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13:00~14:30 | 接触問題における数値シミュレーションの基礎と機械部品への適用 | 機械部品の接触面において,摩擦係数は最も予測困難なパラメータの一つである.まず,表面における数ナノメートル程度の厚さの潤滑剤の存在によって機械特性が大きく変化するため,系のアスペクト比が極端であり,3次元的なモデリングが困難である.また,接触する二面および介在する潤滑剤の三者の,表面粗さからテクスチャリングに至るマルチスケールな表面形状における応力や熱に対する材料特性が複雑に絡まりあっているため,第一原理的に積み上げて予測する必要が本来あるからである.ここでは,ナノレベルからの摩擦予測について,固体潤滑,境界潤滑,流体潤滑のそれぞれに関するシミュレーション技術を紹介し,マクロスケールの機械設計につなげるための展望について述べる. | 兵庫県立大学 大学院シミュレーション学研究科
鷲津 仁志 |
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14:45~16:15 | 構造設計における最適設計法の活用 | 構造の性能を抜本的に向上させるためのツールとして,最適設計法が広く普及しつつあり,多くのCAD,CAEソフトで手軽に利用することができるようになっている.このようなツールの利点を最大限に活用するためには,その動作原理を充分に理解しておく必要がある.本講義では,まず最適設計法の基礎理論を概説し,その動作原理を確認する.さらに応用として,トポロジー最適化法を中心とした構造最適化法について,その考え方を紹介し,また,実務における活用のポイント,さらには将来の展望について述べる. | 京都大学 大学院工学研究科
泉井 一浩 |
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16:30~17:30 | 自動車鋼板スポット溶接部の数値解析シミュレーション手法と部材強度評価への応用 | 自動車部材の組立に多用されるスポット溶接に関しては,溶接ナゲット形成,残留応力,継手強度の評価が重要であり,高精度な数値解析シミュレーション手法が求められている.スポット溶接プロセスのシミュレーションでは電場-温度場-応力場の増分連成解析手法に基づくFEM解析モデルを開発した.溶接部の破断防止策を検討する破断シミュレーションでは,破断限界ひずみと応力三軸度の関係に着目し,材料,負荷モード,溶接部寸法などの影響を考慮しうる破断判定基準を提案するとともに,これをFEM解析モデルに組み込んだ破断予測手法を構築した. | 日本製鉄㈱
技術開発本部
上田 秀樹 |
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定 員 | 100名 | ||||||
申込締切 | 2023年5月15日(月) | ||||||
聴講料
(税込) |
会 員 30,000円(学生員 10,000円)
会員外 50,000円(会員外学生 15,000円) ※学生員から正員資格へ移行された方は,卒業後3年間,学生員価格で参加可能です.申込フォームの会員資格は「正員(学生員から正員への継続特典対象者)」を選択し,通信欄に卒業年と卒業された学校名をご入力ください. ※協賛団体会員の方は本会会員と同様にお取り扱いします. |
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申込方法 | Peatix(ピーティックス)にて受付します.
Peatixの導入について(https://www.jsme.or.jp/event-peatix/ )に記載の注意事項を予めご一読の上,下記よりお一人ずつ個人単位でお申込みください. https://jsmekansai385.peatix.com ■参加費については,5月15日(月)までに決済をお願いいたします.ご入金が確認出来た方には詳細を記載した受講票およびテキストをお申し込み時のご登録住所に,郵送いたします. ■決済はクレジットカード,コンビニ/ATMが選択可能ですが,コンビニ/ATMでのお支払いの際は,1件あたり220円(税込)の手数料をご負担いただきます. ※コンビニ/ATMでのお支払いは、申込締切日の1日前に締め切られます. ■原則として,決済後はキャンセルのお申し出がありましても返金できませんのでご注意お願いします. |
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お申込みの際の注意事項 | ■本講習会は,Zoomを利用してオンラインで開催致します.
■お申込み1名につき視聴は1名に限ります. ■遠隔セミナー参加のための技術的なサポートはできませんので,ご了承ください. ■参加者による,セミナーの静止画/動画撮影,録音は禁止です.「レコーディング」ボタンで録音することは法律で禁止されています. ■当日発表の音声,スライドの著作権は発表者に帰属します. ■受講者が利用する接続端末,回線のトラブルで受講に支障をきたした場合には,本会では責任を負いかねます. ■必要なもの ・視聴用のパソコン *必須 ・イヤホンまたはスピーカー(PCに内蔵されているもので構いません)*必須 ・マイク(質問をする際に必要となります) ・有線または無線ブロードバンドのインターネット接続 *必須 ■お申込み前にZoomの動作確認をしたうえでご参加ください. ■Zoomの事前テスト方法 以下から各自でご確認下さい. |
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その他 | ※お申し込みの際にご提供いただいた個人情報は,当該行事の運営業務のために利用するほか,当支部が主催する講習会・セミナーのご案内のために利用させていただきます.今後のご案内が不要の場合はお知らせください. | ||||||
主催・
問合せ先 |
一般社団法人日本機械学会関西支部
〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センタービル内 TEL:06-6443-2073 FAX:06-6443-6049 E-mail:info@kansai.jsme.or.jp ホームページ https://jsmekansai.org/ |
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協 賛 | 日本材料学会関西支部,日本金属学会関西支部,日本鉄鋼協会関西支部,日本塑性加工学会関西支部,日本複合材料学会,溶接学会関西支部,日本建築学会近畿支部,日本原子力学会関西支部,日本航空宇宙学会関西支部,自動車技術会関西支部,精密工学会関西支部,日本非破壊検査協会関西支部,大阪府溶接技術協会,日本船舶海洋工学会関西支部,土木学会関西支部,日本ガスタービン学会,日本鉄道技術協会,京都工業会,兵庫工業会,奈良経済産業協会,滋賀経済産業協会,日本技術士会近畿本部,大阪科学技術センター,日本溶射学会西日本支部,日本伝熱学会,日本ロボット学会,日本騒音制御工学会,日本マリンエンジニアリング学会,電気学会,計算科学振興財団 |