一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

メニュー

日本機械学会連続講座「法と経済で読み解く技術のリスクと安全~社会はあなたの新技術を受け入れるか~」第1回 社会による技術のガバナンス

2013年6月21日 | 法工学専門会議特別講演会

開催趣旨:
福島第一原子力発電所の事故は技術の安全性に対する人々の信頼を失わせた。しかし、技術なしに現代社会は成り立たない。また、介護ロボッ トのような新技術は私たちの生活の質を向上させることが期待される。一方で、技術にはリスクがつきまとう。介護ロボットの誤作動で被介護 者が死傷することもあり得る。社会に利益をもたらすとともに、リスクを内包する技術はどのような条件の下で社会に受け入れられるのだろう か。リスクが現実化したとき、技術者の責任は問われるのだろうか。今、新技術の開発に従事する技術者の胸に去来するこのような疑問に、現 在の法制度のみならず、法と経済学、正義論なども視野に入れて、体系的に答えようという野心的な試みからこの講座は生まれた。技術のリス クと安全に関心のあるすべての技術者に是非聴講していただきたい。

定 員: 60名(定員になり次第締切ります)

申込方法: 日本機械学会連続講座第1回参加申し込みと題記のうえ、(1)氏名、(2)会員・非会員(会員の場合会員資格・会員番号)、(3)学校又は勤務先、(4) 連絡先(電話番号、e-mailアドレス)を明記の上、下記申込先までe-mail又はFAXにてお申し込みください。

第1回 社会による技術のガバナンス
開催日:2013年6月21日(金)17.30~19.30

第1回講師: 倉田健児((独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 理事)

講演要旨:
技術とは、極めて社会的な存在といえる。人類の誕生以来、我々は自らの生存を確固たるものとするため、そして物質的な利便性を追い求め て、さらには精神的な豊かさの享受を目指して技術を開発し、その社会への導入を図ってきた。導入された技術は広く社会で用いられ、人類の 生活を大きく変えてきた。現代の我々の生活は、技術なしには存立し得ない状況にまで至っている。
一方で、導入された技術は、必ずしも予期しなかった効果を人や自然に対してもたらしてきた。また、従来にはなかった物事であるが故に、そ の導入が社会の緊張を高め、社会との摩擦を引き起こすこともあった。
こうした中で社会は、様々な「制度」によって社会への技術の導入やその利用を律してきた。制度には、規制として理解される技術の導入によ るマイナス面の影響の回避を目的としたものもあれば、技術の持つプラス面に着目してその開発、導入の推進を目的とするものもある。さらに は、技術がもたらす価値と他の社会的な価値との間の調和を図ることを目的とする制度も存在する。
また制度とは、法律のような堅固な決めごとだけを指すわけではない。社会では、その構成員たる我々自身が様々な制度を作り、その制度に 則って社会を運営している。その社会を構成する多くの人が共感し、支持する考え方や規範は、制度の一翼を担っている。長い年月をかけて培 われてきたその社会特有の習慣や忌避(タブー)なども、社会が技術を律する制度といっていいだろう。
このような様々な制度の存在により、社会への技術の導入やその利用のされ方が規定されることになる。社会の中でどのように技術を律し、ま た、活かすか。それは我々自身が構成員となっている社会の姿勢に他ならない。では、社会の中にあって技術を司る立場に位置する技術者は、 どのような姿勢をもって技術と向き合い、さらにはその背景である社会と向き合うべきなのか。
連続講座の初回として、上記の問題認識と「制度」を巡る社会の大きな流れに関して議論したい。

―第2回テーマ予告―

第2回: 法律は技術の安全に寄与しているのか

開催日: 2013年7月19日(金)17.30~19.30
第2回講師 近藤惠嗣(福田・近藤法律事務所 弁護士)
講演要旨:
労働安全衛生法は労働者の安全を確保するために事業者にいろいろな措置を義務づけている。死傷者を伴う事故が起きると、業務上過失致死傷 罪の疑いで捜査が開始される。
こうしたことは多くの技術者の知るところである。ところが、そもそも、法律とは何なのか、法律的なものの考え方にはどのような特徴がある のかということを知ろうとする技術者はまれである。
講座第2回は、法規制の一般的な構造を明らかにするとともに、法律学の論理構造が実は工学と似ていることを説明し、工学の論理で法律学を 理解する方法を提示する。

———————————————————————-
開催日程は次の通り構成されます.

第 1回 2013年 6月21日(金) 17.30-19.30 開催 講師 倉田 健児 氏
「社会による技術のガバナンス」

第2回 2013年 7月19日(金) 17.30-19.30 開催 講師 近藤 惠嗣 氏
「法律は技術の安全に寄与しているのか」

第3回 2013年 9月20日(金) 17.30-19.30 開催 講師 未定

第4回 2013年10月18日(金) 17.30-19.30 開催 講師 未定

第5回 2013年11月15日(金) 17.30-19.30 開催 講師 未定

第6回 2013年12月20日(金) 17.30-19.30 開催 講師 未定

第7回 2014年 1月17日(金) 17.30-19.30 開催 講師 未定

第8回 2014年 2月21日(金) 17.30-19.30 開催 講師 未定

会場
日本機械学会 会議室
会場URL
http://www.jsme.or.jp/japanese/contents/01/11.html
参加登録費

無料

申し込み先

日本機械学会事業企画グループ 担当 佐藤秋雄/電話03-4335-7616/FAX03-4335-7618/E-mail:nedoproj-lt@jsme.or.jp

問い合わせ先

日本機械学会事業企画グループ 担当 佐藤秋雄/電話03-4335-7616/FAX03-4335-7618/E-mail:nedoproj-lt@jsme.or.jp

関連サイト
http://www.jsme.or.jp/InnovationCenter/nedoproj-lt/

イベント一覧へ