特別講演会 「生体運動の電子的な制御」
2010年10月29日 | ロボティクス・メカトロニクス部門特別講演会見学会主催No.10
ロボティクス・メカトロニクス部門バイオロボティクス研究会に よる3回目の特別講 演会を開催します.今回は,バイオロボティクスの重要な応用分野の一つである障害者の運動機能回復に関する講演を企画しました.この分野の第一線で活躍さ れている講師をお招きし,外部電気刺激による生体運動の制御に関する研究についてご講演いただきます.また講演の後,バイオロボティクス関連の研究室の見 学も予定しております.皆様のご参加をお待ち申し上げます.
【プログラム】
13.00~13.30 受付 新潟工科大学 大会議室
13.30~15.00
講演題目 「身体運動の電子的な制御と計測」
講師 村上 肇(新潟工科大学機械制御システム工学科 教授)
講演要旨:生体は,神経筋系における電気生理学的な挙動によって運動を発現する.すなわち,生体に対して外部から適切な電気刺激を印加するこ とによって,所望の身体運動を人工的に制御する可能性が示唆される.生体電気刺激としては,心筋に対する心臓ペースメーカや聴覚神経に対する人工内耳が既 に実用化され,世界中で活用されている.骨格筋に対する電気刺激についても,例えば我が国では1991年に携帯型刺激装置が市販されており,脊髄損傷四肢 麻痺や脳卒中片麻痺といった患者に適用することで,限定的にせよ身体運動の再建が行われ,生活の質の向上に寄与している.本講演では,障害者の運動機能再 建に関する「神経筋系の電子的外的制御」と,それが長寿社会の構築に果たす役割について紹介する.
15.10~16.10 研究室見学 新潟工科大学 機械制御システム工学科研究室