講習会 マルチボディシステム運動学の基礎
2014年7月03日 | 機械力学・計測制御部門講習会主催No.14
協 賛(予定)
計測自動制御学会,自動車技術会,システム制御情報学会,日本ロボット学会,日本シミュレーション学会,日本計算工学会,日本設計工学会,精密工学会,電子情報通信学会,日本航空宇宙学会,日本応用数理学会,電気学会 (順不同)
【趣 旨】
運動学の基本は,マルチボディシステムを扱う様々な技術に共通の土台です.様々な技術とは,運動学,動力学,線形化,最適化などであり,適用分野は航空宇宙,ロボット,自動車,鉄道,産業機械,建設機械などの機械類と,人体などの生体系などにもわたり,それらの解析や設計・研究開発支援に役立ちます.
本講習会は,過去6回にわたり開催して好評だった「マルチボディダイナミクスの基礎」(基礎編)を再構成して運動学の部分を独立させたもので,動力学の部分と分けて実施しています.ただし,今年も本講習会の翌日に動力学の講習会を実施し,多くの方が受講しやすいようにしました.
運動学では,位置や角速度などの運動学的物理量に関する基本的な事項,幾何ベクトル表現と代数ベクトル表現,参照枠,外積オペレータ,3次元剛体の回転姿勢表現,自由度と拘束,ニュートンラフソン法などを解説します。応用事例には,曲線に沿って運動する座標系などの基本的なもの,運動学解析への代数ベクトルの応用、典型的な運動学解析,接触問題への応用における運動学の方法なども含めて説明する予定です.
ここ数年、運動学の基礎への幾何ベクトルに関する説明、平面問題のための方法の説明、理解を助けるための事例などが、特に、拡充されてきました。
一定期日前に入金いただいた方には,予習用教材のPDFをE-mailにてお送り致します.講習すべき内容の密度が高いため,予習によって講習当日の学習負荷の軽減を狙っています.特に,予備知識の少ない方は,しっかりと予習をお願いします.
【対 象】
本講習会はどなたでもご参加頂けますが、特に以下のような方々を対象としております。
・企業の研究開発部門で、機械力学関係の研究業務、設計業務、動力学シミュレーション業務、制御系設計業務、振動制御業務などに携わっている方。
・教育機関で基礎力学、機械力学、運動学、機構学、動力学、振動学、制御工学、スポーツ工学分野を履修されている方。
・機械力学、運動学、動力学の知識を身につけたい方。
・機械設計技術者、機械制御技術者、動力学シミュレーション技術者、振動制御技術者を志している方。
該当される方々は是非受講をご検討下さい!!
【講 師】
田島 洋(東京大学生産技術研究所)
【講習内容】
9.00~ 開場・受付開始
10.00~11.30
予習用教材に関する質疑応答と補足/右手直交座標系/二点幾何ベクトル/
代数ベクトル/座標変換行列/外積オペレータ/参照枠/回転姿勢/位置/角速度/
幾何ベクトルの時間微分/速度/角加速度/加速度/三者の関係/時間微分の関係/
11.40~13.00
3次元回転姿勢/自由度/拘束/一般化座標と一般化速度/
14.00~15.30
質点系,剛体系/ニュートンラフソン法/運動学の事例(機構の解析)/
15.40~17.00
運動学の基礎事項の様々な応用/接触問題/その他の応用/
【教材】
講習会当日には,教材とパワーポイント資料を配布します.教材のみご希望の方には,1冊につき会員3 000 円,会員外4 000 円にて頒布いたしますので,代金を添えてお申し込み下さい.講習会終了後発送いたします.なお,本行事終了後は教材の販売はいたしませんので,入手ご希望の方は本行事にご参加いただくか,または開催前に予約申込みをして下さい.
【予習用教材】
本講習会の効果を高めるため,予習用教材を準備します。予習事項は参考図書の第Ⅰ部「数学の準備」に対応する部分と運動学の基礎にかかわる概念(3次元回転姿勢を除く運動学的物理量,参照枠,表現座標系、三者の関係、時間微分の関係)で,具体的には,次のような事項です:行列/多変数関数と偏微分の行列による取り扱い/幾何ベクトル/右手直交座標系/二点幾何ベクトル/代数ベクトル/座標変換行列/外積オペレーター/参照枠/回転行列/位置/角速度/幾何ベクトルの時間微分/座標変換行列の時間微分/速度/角加速度/加速度/3次元三重剛体振子など.
※6月20日(金)までにご入金の確認が出来た方には,予習用教材のPDFをE-mailにてお送り致しますので,お申込の際は必ずE-mailアドレスをご明記頂きますようお願い致します。予習用教材は6月上旬より順次送付する予定です。
【参考図書】
「マルチボディダイナミクスの基礎(田島洋著,東京電機大学出版局,6,000円+税)」
本講習会は参考図書に沿った内容が中心ですが,一部,補足や拡充された説明があります。また,この本全体の中の運動学関係の部分だけが講習対象です.(必要に応じて各自お求めください).
【定 員】
60名 (申し込み先着順により定員になり次第締め切ります.)