一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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第333回講習会 「熱応力による変形・破壊の評価方法と対策事例」(新プログラム)

2014年10月23日 - 2014年10月24日 | 関西支部講習会

(協 賛)
日本材料学会関西支部,日本金属学会関西支部,日本鉄鋼協会関西支部,日本塑性加工学会関西支部,日本複合材料学会,溶接学会関西支部,日本建築学会近畿支部,日本原子力学会関西支部,日本航空宇宙学会関西支部,自動車技術会関西支部,精密工学会関西支部,日本非破壊検査協会関西支部,大阪府溶接技術協会,日本船舶海洋工学会関西支部,土木学会関西支部,日本ガスタービン学会,日本鉄道技術協会,京都工業会,兵庫工業会,奈良工業会,滋賀経済産業協会,日本技術士会近畿本部,大阪科学技術センター,日本溶射学会関西支部

【日 時】
2014年10月23日(木) 9:30~16:50
      24日(金) 9:00~17:00

【趣 旨】
熱応力は,発電プラントのように運転によって温度上昇する機器や製品や,溶接プロセスなどさまざまな場合で問題になります.昨今,大型装置から電子機器にいたるまで,省エネルギーの点からは装置の起動停止が頻繁化し,エネルギー効率の点からは使用温度が高温化し,熱応力による負荷は増加・過酷化の傾向にあります.高温で使用される大型構造物では,クリープ損傷や疲労損傷が生じ,寿命予測が必要です.溶接では熱応力に加えて変態応力も発生し,これが寸法精度の問題となって現れます.電子機器では,機器の小型化に伴い発熱密度が上がり,局所的な熱応力が増大し,故障や誤動作の原因になります.このような問題に取り組むため,本講習会では,熱応力や溶接変形の計算・シミュレーション技術ならびに損傷評価の理論を基礎から解説します.さらに各産業界における熱応力や変形・損傷の評価および対策例を具体的に説明します.本年の講習は2日目のプログラムが新しくなっております.

【題目・内容・講師】
第1日目:10月23日(木)
9:30~11:00 熱応力問題の解析的方法
厳しい使用温度環境の下で,機械構造物や機器等に生じる熱応力・熱変形に対して,その初歩的一次元問題を中心に各種形状の解析的方法を平易に解説するとともに,その低減のための考え方について述べる.
大阪府立大学 大学院工学研究科 大多尾 義弘

11:10~12:40 高温機器の熱応力による損傷評価実例
高温機器の健全性評価では熱応力や残留応力の評価が重要である.高温機器の設計法の特徴や最近の傾向,適用例等を紹介するとともに,高温ゲージを用いた応力計測例,溶接部の残留応力計測とその評価例を紹介する.さらに破壊力学によるクリープ疲労き裂進展予測法の現状についても紹介する.
川崎重工業(株) 技術研究所 今井 達也

13:40~15:10 高温構造材料の熱疲労破損
高温構造材料の破損現象は種々あるが,その典型的な例は,熱応力が何らかの形で関与して破損に至らしめる熱疲労(熱機械的疲労)破損である.本講習では,熱疲労現象に関連した周辺情報を最初に講述したのち,熱疲労寿命評価や余寿命評価手法について概説する.あわせて,部材内温度勾配(分布)が顕著な場合に誘発される熱疲労破損を考える際の留意点についても紹介する.
長岡技術科学大学 大学院工学研究科 岡崎 正和

15:20~16:50 高温機器のクリープ・疲労寿命評価手法
火力・化学・原子力プラントなどの構造物は高温で使用されるため,クリープ損傷や応力の繰返しによる疲労損傷およびそれらの相互作用(クリープ疲労)による損傷を生じる場合がある.そのため設計においてそれらを防止するための評価が重要となる.これら高温機器の寿命評価手法例や損傷事例について紹介する.
三菱重工業(株) 高砂研究所 唐戸 孝典

第2日目:10月24日(金)
9:00~10:30 実構造物の溶接変形予測を目的とした解析法
溶接接構造物の製作において溶接変形は不可避であり,これを低減するためには予測とこれに基づく制御が必要である.しかし,溶接に伴う力学現象は,非定常,非線形問題であり,有限要素法を用いた解析には膨大な計算時間を要する.そこで,実構造物を対象とした実用的変形予測法の現状と展望について述べる.
大阪大学 接合科学研究所 村川 英一

10:40~12:10 高温用耐環境コーティング(TBCおよびEBC)の寿命予測技術
耐熱金属材料に用いられているセラミックス熱遮蔽コーティング(TBC)やセラミックス材料に用いられている耐環境コーティング(EBC)の寿命予測は部材を安全に利用するために極めて重要である.これらのコーティングの寿命予測に破壊力学的手法を適用するための手法を述べる.界面剥離エネルギーの測定技術,残留応力の測定,残留応力測定を用いたコーティング層剥離の検出などを利用するための個別技術についても紹介する.
東京大学 先端科学技術研究センター 香川 豊

13:10~14:10 半導体製品の熱変形予測を目的とした解析事例
半導体パッケージやモジュール等の製品は,機械的性質の異なる複数の材料から構成されており,機器発熱や周囲温度変化により熱変形を生じる.機器の構造強度や放熱性確保の点から,その変形予測は重要である.本講では,半導体パッケージの熱変形解析事例を紹介する.
三菱電機(株) 先端技術総合研究所 藤本 慶久

14:20~15:20 ディーゼル用ピストンの熱疲労予測技術手法
燃焼室をピストンのキャビティ内に保持する構造のディーゼル用ピストンの場合,キャビティ内は常に爆発による熱にさらされており,その熱疲労寿命設計が非常に重要となる.さらに,オイル冷却空洞を有しており,内部の流体の影響も多大であり,燃焼と冷却双方の影響を詳細に解析することが,熱疲労寿命設計の鍵である.本講では,これらの影響を加味した,熱歪計測手法と熱疲労シミュレーションの事例について紹介する.
(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 高橋 伸一

15:30~17:00 熱処理プロセスでの熱・応力解析
熱処理や溶接などの金属組織変化を伴う場合の温度や応力の解析には,相変態による膨張収縮や潜熱発生,変態塑性などの現象をモデル化する必要がある.汎用FEMコードへこれらのモデルを組み込む方法および必要な材料特性について説明し,浸炭および高周波焼き入れへの適用事例を紹介する.
新日鐵住金(株)技術開発本部 岡村 一男 

【定 員】
100名

【申込締切】
2014年10月17日(金)(締切後でも定員に余裕があれば受け付けますのでお問合せ下さい)

申込方法 関西支部ホームページ(http://www.kansai.jsme.or.jp/)より申し込みができますので,ご利用ください.郵送,FAXまたはE-mailの場合は「関西支部第333回講習会申込」と題記し,(1)氏名・会員資格,(2)勤務先・所属部課名・住所,(3)通信先,(4)所属学協会名,(5)送金方法・送金額(内訳)・送金予定日および請求書の要・不要,(6)1日のみ参加の場合は参加日を明記のうえ,関西支部宛お申し込み下さい.聴講料は後日送付する請求書に記載の銀行口座または郵便振替口座宛ご送金下さい.現金書留または当日支払いも受け付けます.

【その他】
(1)申込受付後,聴講券をお送りしますので,両日とも必ずご持参ください.
(2)協賛学協会員の方も本会会員と同様にお取り扱いいたします.
(3)受講をキャンセルされる場合は2日前までにご連絡願います.2日前までにご連絡のない場合は聴講料をお支払いいただきます.
(4)CPDポイント登録致しますので機械学会会員(個人)の方は必ず会員証カードをご持参下さい.
※お申込みの際にご提供いただいた個人情報は,当該行事の運営業務のために利用するほか,当支部が主催する講習会・セミナーのご案内のために利用させていただきます.今後のご案内が不要の場合はお知らせください. 

会場
大阪科学技術センター 401室
[大阪市西区靱本町1-8-4/(06)6443-5324(代)/地下鉄四つ橋線「本町」駅下車,28号出口北へ400m.]
参加登録費

【聴講料】
〔2日間の参加の場合〕
会員 30,000円(大学,官公庁関係15,000円,大学院生・学生4,000円),会員外50,000円(会員外学生8,000円)
〔1日のみの参加の場合〕
会員 20,000円(大学,官公庁関係10,000円,大学院生・学生4,000円),会員外30,000円(会員外学生8,000円)
なお,学生は参加日数にかかわらず同一料金です.

申し込み先

一般社団法人日本機械学会関西支部
〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センタービル内
TEL:06-6443-2073 FAX:06-6443-6049 E-mail:info@kansai.jsme.or.jp

問い合わせ先

申込先に同じ。

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