講習会 機械音の音質評価と快適化
【趣 旨】
機械製品が静粛化してきた昨今では,その製品が備えていて欲しい音(機能音)を残すことが,扱いやすい製品の価値向上を導きます.各機械製品の機能音を設計するためには,快適音の音質評価方法と快適音の設計理論を利用することが極めて有効であり,この理論と方法を講義し,事例をいくつか紹介致します.
【題目・講師】
9.20~10.35/I.総論 / 機械音を快適化するための音のデザインと音質評価
岩宮眞一郎(九州大 芸工)
機械音を快適化する音のデザインに関する全般的な解説と,機械製品を扱う人間にとって快適な音を,音質評価研究によって明らかにする方法を解説する.
10.40~11.55/II.機械音の快適化設計の理論と方法
戸井武司(中央大学 理工)
機械音を快適化するために行った音質評価の結果に基づいて,その機械音を機械製品の設計製造の過程で実現していく技術の理論と手法を解説する.また,最新の音質評価の手法に関しても,可能な範囲で紹介する.
13.00~14.15/III.音質・主観評価の適用事例
石田康二(小野測器)
機械製品の音を,音質評価パラメータや変動音解析を利用して評価する事例を紹介する.また,主観評価から聴感印象のモデル化のプロセスにおいて,評価グリッド法を用いて評価構造を可視化し,モデルの妥当性を検証した例も合わせて紹介する.
14.25~15.40/IV.オフィス向けデジタル複合機(MFP)の快音化事例の紹介
山口雅夫(東芝テック)
MFPは様々な音源があり,動作音には時間とともに変化する過渡音や定常音が含まれている.オフィスの音環境を改善するために行ったMFP動作音の音質評価や快音化事例について,可能な範囲で紹介する.
15.50~17.05/V.家電製品の音の快適化事例の紹介
五味田 壽光(日立アプライアンス)
家庭電化製品であるドラム式洗濯乾燥機のファン回転音と,空気清浄機の電磁音を快適化した事例を紹介する.ユーザーにとって嫌われる音の成分(共鳴音・共振音)を解明し,その発生機構を解明制御することで快適化を達成している.
【定 員】
40名,申込み先着順により定員になり次第締め切ります.