一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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日本機械学会関西支部 第334回講習会 新エネルギーシステムのフロンティア技術を学ぶ (水素エネルギーシステムの最新動向と性能計測評価法)

2014年11月18日 - 2014年11月19日 | 関西支部講習会

(協 賛)
日本ガスタービン学会,可視化情報学会,計測自動制御学会関西支部,精密工学会関西支部,システム制御情報学会,日本金属学会関西支部,日本計算工学会,日本材料学会関西支部,日本流体力学会,日本塑性加工学会関西支部,日本マリンエンジニアリング学会,化学工学会関西支部,日本化学会,日本伝熱学会,日本航空宇宙学会関西支部,溶接学会関西支部,日本船舶海洋工学会,日本冷凍空調学会,日本燃焼学会,日本鉄鋼協会関西支部,自動車技術会関西支部,ターボ機械協会,日本バーナ研究会,滋賀経済産業協会,京都工業会,奈良経済産業協会,兵庫工業会,大阪科学技術センター

【開催日】
2014年11月18日(火)9:30~17:00
        19日(水)9:00~17:00

【趣 旨】
2015年のFCV普及開始を契機とし,2020年東京オリンピックへ向けて,水素エネルギーは急速に普及する可能性があります.一方,水素社会実現のためには,機器導入コストの課題や,単なる発電効率だけではなくトータルの経済性と環境性の問題を克服する必要が指摘されており,新規参入業者による市場の拡大,高効率エネルギーシステムの開発が求められています.こうした状況の中,日本機械学会関西支部では,水素エネルギーシステムの最新動向と,水素エネルギー機器に特有な性能評価指標や計測技術にスポットを当てた講習会を企画致しました.既に水素エネルギーシステムの開発に携わっている方はもちろん,これから設計,開発部門などで水素エネルギーの開発に取り組もうとされる方は是非ご参加下さい.

【題目・内容・講師】
11月18日(火)
(1) 9:30~11:00 エネルギー変換の基礎としての熱力学
 京都大学大学院 工学研究科 教授 吉田英生
熱力学の第1法則と第2法則が確立する過程はたいへん興味深い.そして,第2法則と不可分なエントロピーの概念はやはり難解であり,それを含む自由エネルギーの理解も容易ではない.本講ではこれらの歴史的経緯もふまえて正しく理解し,エネルギー変換の基礎としたい.

(2) 11:10~12:40 水素の新エネルギーシステムへの活用
筑波大学大学院 システム情報工学研究科 教授 石田政義
水素は次世代エネルギーとして期待されているものの,単なる二次エネルギーに過ぎない.つまり水素を仲介することに何らかのメリットを得られる必要がある.当講習では,水素エネルギーに関する基礎特性と応用可能性を概説する.また,筑波大学における水素を活用したエネルギーシステム開発の取り組みを紹介する.

(3) 13:40~14:40 アルコール系燃料用小型反応器の性能評価と熱流体計測
京都大学大学院 工学研究科 教授 中部主敬
水素供給の社会インフラが整備されるまでの過渡的手段の一つとして,化石燃料資源に由来せず可搬性に富むアルコール系燃料に着目した迅速な無触媒部分酸化改質反応によるオンサイト水素生成を検討してきた.本講ではその小型反応器の性能評価および関連する速度場・温度場の基礎的計測手法について講述する.

(4) 14:50~15:50 燃焼機器開発に用いられる光学計測技術についての概要と適用事例の紹介
川崎重工業(株) 技術研究所 熱システム研究部  堀川敦史
ガスタービンやボイラ等の燃焼機器の開発では,燃焼器内部での流動や燃焼状態の把握が重要である.燃焼機器の開発,不具合対応にPIV法やLIF法等の光学計測技術を用いた事例について紹介する.特にガスタービン燃焼器内の流動や燃料噴射弁から噴射される噴霧,非定常な火炎挙動の可視化計測事例について紹介する.

(5) 16:00~17:00 水素ステーション向け水素製造装置(HYSERVE-300)の開発
大阪ガス(株) エンジニアリング部 プロセス技術チーム リーダー 池田耕一郎
大阪ガスでは,昨年度,水素ステーション向けに「HYSERVE-300」の開発を行った.この装置は,高効率,コンパクト,水素ステーションでの使用に不可欠なホットスタンドバイ機能を有するといった特長を有する.本発表では,「HYSERVE」の開発経緯,高効率化を実現した技術開発などについて紹介する.

11月19日(水)
(6)  9:00~10:00  中性子ラジオグラフィによるPEFC内部の流動可視化
神戸大学大学院 工学研究科 助教 村川英樹
中性子ラジオグラフィは,金属内に存在する水分布を計測できるため,「機械のレントゲン」として様々な機器における内部流動の可視化に用いられてきた.本講演では,中性子ラジオグラフィの計測原理と手法を説明し,発電時のPEFC内部に生じる水分布の計測例とその応用について紹介する.

(7) 10:10~11:10 高性能熱交換器の開発における熱流体計測
徳島文理大学大学院 工学研究科 教授 武石賢一郎
燃料電池をエネルギー源とした機器では,改質器あるいは熱交換器などの発電機器本体以外の熱設計も重要である.低圧損で高性能かつ信頼性の高い熱交換器の開発設計あるいは性能検証に必要な計測技術を紹介する.今日,熱交換器の設計では,数値解析的手法により熱設計が行われる状況に対処して,数値解析の精度検証に使用できる定量的局所熱伝熱率の測定法,熱流動場の測定方法につき述べる.IR(赤外)カメラ,液晶などを用いた非定常法,ナフタレン昇華法,通電加熱法など定常法による局所熱伝達率測定法,また,PSP/TSP法,LIF法,MRI法など熱流動の測定方法を紹介する.

(8) 11:20~12:20 水素ステーション向け All in oneパッケージHyAC mini
(株)神戸製鋼所 機械研究所 化学環境研究室 藤澤彰利
神戸製鋼所では商用ステーション普及に向けて,圧縮機・蓄圧機・冷凍機等の機器を一体化したコンパクトな水素ステーションパッケージHyAC miniを開発した.本発表では神戸製鋼GrにおけるHyAC miniを中心とした水素ステーション機器の開発状況について報告する.

(9) 13:20~14:40 ホンダにおける燃料電池車の開発状況と燃料電池関連技術に関する取組みの紹介
(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 第5技術開発室 主任研究員 岡部昌規
ホンダにおける燃料電池車の開発状況の紹介と,現在ホンダが進めている燃料電池車に関する実証試験の取組みである燃料電池車からの外部給電技術(非常用給電やビークルトゥホーム)や高圧水電解技術を用いたソーラー水素ステーション技術について紹介する.

(10) 14:50~15:50 定置用燃料電池および水素製造の開発状況
パナソニック(株)エネルギーソリューションセンター エネルギーシステム開発室 羽藤一仁
エネファーム(定置用固体高分子形燃料電池)の本格普及を目指したパナソニックの取り組み状況と,来るべき水素社会に向けた再生可能水素製造技術の開発状況を紹介する.

(11) 16:00~17:00 水素の品質管理に用いられるガス分析技術の紹介
(株)島津製作所 分析計測事業部 グローバルアプリケーション開発センター 久保田 諒
燃料電池は水素燃料中の特定の不純物によって被毒され,発電性能が低下することが知られており,水素の厳密な品質管理が求められている.水素の品質管理には様々なガス分析装置が用いられているが,ここではガス分析に広く使用されているガスクロマトグラフィーの基本原理や,水素分析に活用される際の装置構成,最新技術を紹介する.

【定 員】
100名

【申込締切】
11月12日(水)(締切後でも定員に余裕があれば受け付けますのでお問合せ下さい)

【申込方法】
関西支部ホームページ(http://www.kansai.jsme.or.jp/)より申し込みができますので,ご利用ください.郵送,FAXまたはE-mailの場合は「関西支部第334回講習会申込」と題記し,(1)氏名・会員資格,(2)勤務先・所属部課名・住所,(3)通信先,(4)所属学協会名,(5)送金方法・送金額(内訳)・送金予定日および請求書の要・不要を明記のうえ,関西支部宛お申し込み下さい.聴講料は後日送付する請求書に記載の銀行口座または郵便振替口座宛ご送金下さい.現金書留または当日支払いも受け付けます. 

【その他】
(1)申込受付後,聴講券をお送りしますので両日とも必ずご持参下さい. 
(2)協賛学協会員の方も本会会員と同様にお取り扱い致します.
(3)受講をキャンセルされる場合は2日前までにご連絡願います.2日前までにご連絡のない場合は聴講料をお支払いいただきます.

会場
大阪科学技術センター 8階中ホール(18日),4階401(19日)
(大阪市西区靱本町1-8-4/(06)6443-5324(代)/地下鉄四つ橋線「本町」駅下車28番出口北へ400m)
参加登録費

【聴講料】
〔2日間の参加の場合〕
 会員30000円(大学,官公庁関係15000円,大学院生・学生4000円),会員外50000円(会員外学生8000円).
〔1日のみの参加の場合〕
 会員20000円(大学,官公庁関係10000円,大学院生・学生4000円),会員外30000円(会員外学生8000円).
 なお,学生は参加日数にかかわらず同一料金です.

申し込み先

一般社団法人日本機械学会関西支部
〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センタービル内
TEL:06-6443-2073 FAX:06-6443-6049 E-mail:info@kansai.jsme.or.jp 
※お申込みの際にご提供いただいた個人情報は,当該行事の運営業務のために利用するほか,当支部が主催する講習会・セミナーのご案内のために利用させていただきます.今後のご案内が不要の場合はお知らせください.

問い合わせ先

申込先に同じ。

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