講習会 高効率エンジンのための自着火抑制と活用
2015年1月08日 | エンジンシステム部門講習会主催No.14
【協賛】
日本燃焼学会,自動車技術会,日本内燃機関連合会,日本マリンエンジニアリング学会
【趣旨】
火花点火エンジンではプラグで着火し火炎伝播させる.その際問題になるのがノックである.これは未燃ガス中の自着火によって衝撃波が発生し,ピストンが溶けるなどの深刻な被害を招く.したがって,効率向上を目指す場合,圧縮比,過給圧,点火時期などは「ノックしない程度に」しか選べない.これに対して高効率が期待できる予混合圧縮着火(HCCI,PCCI, RCCIなど)では,筒内温度,圧力などの条件を整えて意図的に自着火させ,積極的に利用している.このように自着火を抑制したい場合と活用したい場合がある.この毒にも薬にもなる自着火は長年研究されてきたが,最近の計測・計算技術の発達で,その機構や現象がより明確に解明されつつある.
本講習会では,自着火の抑制と活用という対極の観点を念頭に,(1)自着火やノック発生メカニズム解明の進展と現状レベル,(2)自着火を抑制する立場の研究,(3)自着火を積極的に利用する研究 等を,それぞれの専門分野でご活躍の方々を講師に招いてわかりやすく解説していただきます.自着火の最新情報,また自着火の利点・欠点や残された課題に関して総合的に学ぶことができる良い機会ですので,ぜひご参加ください.
【題目・講師】
【午前の部】
10.30‐10.35/開会挨拶
10.35‐11.35/自着火反応はどこまで理解できたか?現在のポテンシャルと課題
講師 福井大学大学院 講師 酒井 康行
11.40‐12.40/末端ガスにおける強い圧力波の発生メカニズム:詳細反応機構/圧縮性流体解析手法によるノック現象のシミュレーション
講師 東京大学大学院 特任准教授 寺島 洋史
(12.40 – 13.30 休憩)
【午後の部】
13.30‐14.30/自着火反応・ノックはどこまで観察できているのか?
‐低温酸化反応,HCCI,ノックの分光・可視化観察‐
講師 日本大学理工学部 助教 飯島 晃良
14.40‐15.40/火花点火機関のノック抑制と自着火利用‐自着火がもたらす害と益‐
講師 千葉大学大学院 准教授 窪山 達也
15.50‐16.50/2燃料自着火制御燃焼
‐低騒音,低燃費,低エミッションを実現する予混合圧縮自着火の実現‐
講師 (株)豊田中央研究所 主任研究員 稲垣 和久
16.50‐17.00/閉会挨拶
【定員】
50名,申込先着順により,定員になり次第締切ります.