ITの進展とモノづくり融合による技術革新
(主 催) 日本能率協会
(共 催) 日本機械学会 生産システム部門
【開催日】
2015年7月22日(水)11:00~13:40
【内 容】
ITの進展とモノづくりが密接に結び付いた技術革新が,今世紀の工場の概念を変えつつあります.具体的に,製品データのデジタル化と付加加工技術によるAM(アディティブ・マニュファクチャリング)は,製品開発プロセスを変化させ,また,Industrie4.0の出現で始まった,製品や設備などのモノ同士,ネットワーク上の情報を相互活用する「つながる工場」の議論は,製造や製販一体プロセスを革新します.本講演会ではつながる工場,Industrie4.0,AMに関して紹介します.
【講演内容・タイムスケジュール(予定)】
11.00~11.40
「日本的な「つながる工場」に向けた研究活動」
情報機器や情報インフラの飛躍的な発展により,製造現場,つまりモノを実際に試作,製造,修理する場所は,これまでの"工場"という概念を超えてグローバルに,あるいは消費者のローカルな生活の場面へと広がっています.インターネットが,あらゆるモノやサービスをボーダレスにつなげていく中で,機械と機械の関係,人と機械との関係,そして部門や企業など組織の関係を,日本的な「つながる工場」として再定義する必要がありそうです.
そこで,本分科会では,こうした広い意味でのモノづくりのしくみを生産システムととらえ,新たな時代とそれぞれの環境に適合した機器,機械,情報,知識,そして価値を設計,管理,総合するための技術課題を明らかにし,次世代のイノベーションを実現するための道筋を示すべく活動しております.本分科会の活動内容と2015年6月より実施するインダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ(IVI)につきまして紹介します.
日本機械学会 インターネットを活用した「つながる工場」における生産技術と生産管理のイノベーション研究分科会 幹事
東京理科大学 理工学部 経営工学科 准教授 日比野 浩典
12.00~12.40
「生産ラインシミュレーションを用いたIndustrie4.0の効果検証に向けて」
工場の生産性を事前検討ツールである生産ラインシュミレーションを概説し、実際の業務に利用する際の注意点について説明する.また、ドイツ政府主導のIndustrie4.0の効果検証に生産ラインシミュレーションを用いる際に必要な機能や、想定される課題について、議論する.
〓豊田中央研究所 先端研究センター
社会システム研究室 社会・産業G GL 則竹 茂年
13.00~13.40
「3Dプリンティングによる次世代の製品開発・製造プロセス」
Additive Manufacturing(AM)は、小ロット生産や個別生産に向くと言われています。この特徴は、顧客の個別要求に応えるという生産体制が整って初めて効力を発揮するものです.その体制の基盤となるのは、製品企画から、開発、設計、製造、販売まで“つながる”ことです.現在のAMによる試作物造形や個別生産の例を見ながら、“つながる”技術の必要性と、将来のAMについて説明します.
日本機械学会 アディティブマニュファクチャリングにおける生産システム工学の研究分科会 幹事
明治大学 理工学部 機械情報工学科 准教授 舘野 寿丈
【定 員】
180名