第37回トワイライトセミナ- 化学工場事故に対する警察の科学的調査
2015年11月27日 | 産業・化学機械と安全部門特別講演会主催No.15
【開催日】
2015年11月27日 (金) 18.30~20.00
【趣 旨】
当部門は機械学会の中でも,とりわけ横断的色彩が濃い部門である.対象は,建設機械,農業機械,食品(加工)機械など,多くの産業機械関連分野,そして,化学装置,化学プラント等,化学品製造に関わる化学機械関連分野である.当部門はこの特長を生かし,多種多様な関連産業に共通する課題を見いだし,情報の共有化,情報の発信をしていくことを使命と考えている.その一つとして「安全」を取り上げている.
また,関連する機械が多種多様であることから,社会で実務経験を有する技術者も多彩であることを示している.今日のように複雑化した機械技術においては,各技術者が専門とする技術のみでは解決できない場合も多々あると考える.複数の技術の融合により,より高度な技術に発展していく可能性がある.そのためには,情報収集と懇談の場を提供する必要があると考えて,本企画を計画した.今後も定期的に開催していく予定である.
講演要旨 最近,化学工場において火災・爆発事故が続いて起こっている.それぞれの会社でも事故の原因調査が行われ,詳細な事故調査報告書が公開されている.米国では労働安全衛生庁OSHAや化学工学会化学プロセス安全センターCCPSが化学工場の事故防止のためのプロセス安全管理の一つとして事故調査を規程している.また,化学事故調査委員会CSBのような政府機関も独立して事故調査を行っている.わが国では,消防,労働,警察などが組織的な事故調査を行っており,調査方法の指導や担当者の育成も行っている.こうした各機関における事故調査について紹介するとともに,警察が行う事故調査の目的,方法やその結果の対処について解説する.
【講 師】
中村 順
公益財団法人 総合安全工学研究所 事業部長
(元 警察庁 科学警察研究所 法科学第二部長)
【定 員】
30名