特別講演会「信州ロボット研究会 特別講演会」
【開催日】
2015年11月24日(火)15:00~16:50
(共催)
精密工学会北陸信越支部
【講師】
田中基康(電気通信大学)
長濱虎太郎(東京大学)
【講演概要及び講演テーマ】
1.「ヘビ型ロボットの多様な運動制御とその応用」15:10~15:55
講師:電気通信大学 田中基康 先生
ヘビ型ロボットは細長い体幹をもち,ヘビ同様の多様な動作を行うことができる.しかしながら,自由度が非常に大きいため制御が難しく,その能力を十分に発揮できているとは言い難い.本講演ではヘビ型ロボットの冗長性と接地点変化に着目し,これらを利用し実現した多様な運動制御と応用例について紹介する.具体的には,動的障害物の回避,ロボット全身の障害物回避,段差や円柱といった3次元環境の踏破,マッサージロボットへの応用,掃除ロボットへの応用について述べる.
2.「ロボット競技会を通した実環境で働く等身大ヒューマノイドの開発」16:05~16:50
講師: 東京大学 長濱虎太郎 先生
日常生活支援や災害救援,農業支援等,実環境で人の代わりとなって働くロボットの実現が期待されている.このようなロボットの開発においては,シミュレータや実験室内での基礎実験にとどまらず,各々の実環境でロボットを評価することで,重要な課題を発見し対応することが可能となると考えられる.我々はロボット競技会をこのような評価の場と考え,2014年に北九州で開催されたトマトロボット競技会,そして2015年に米国カリフォルニア州で開催された災害対応ロボット競技会へ参加し,農業支援や災害救援のための等身大ヒューマノイドの開発をおこなってきた.本講演では,競技会へ向けたロボットの開発過程や移動方法,競技会の様子等を報告しながら,見えてきた課題について議論する.