日本機械学会関西支部 第344回講習会 実務者のための騒音防止技術(展示,簡易実習付き)
【協 賛】
精密工学会関西支部,日本航空宇宙学会関西支部,日本材料学会関西支部,日本建築学会近畿支部,土木学会関西支部,自動車技術会関西支部,日本フルードパワーシステム学会,日本ロボット学会,日本ガスタービン学会,日本船舶海洋工学会関西支部,日本騒音制御工学会,日本マリンエンジニアリング学会,農業機械学会,電気学会,ターボ機械協会,日本工作機械工業会,日本工作機器工業会,京都工業会,兵庫工業会,奈良工業会,滋賀経済産業協会,日本技術士会近畿支部,大阪科学技術センター,日本溶射学会関西支部
【開催日】
2016年7月27日(水)~28日(木)、9:10~17:00
【趣 旨】
各種機械装置の高出力化,小型・軽量化,低コスト化は,予期せぬ騒音の増大を招くことがあり,機械の設計・開発技術者にとっては騒音の評価・予測・防止技術の習得が必要不可欠となっています.このような背景のもと,本講習会では騒音の基礎理論と測定評価技術・防止技術を分かり易く説明するとともに,実際の事例に基づく実践的な騒音問題への対処法を紹介します.また,グループでの計測機器の簡易実習や展示紹介を通じて騒音の測定,評価方法を体感して,さらに理解を深める企画としました.設計,製造,開発部門などで騒音問題に取り組もうとされる方は是非ご参加下さい.また若手技術者の研鑽の場としてもご利用下さい.
キーワード:機械騒音,流体騒音,騒音防止,騒音計測,サウンドデザイン,能動的音響制御
【題目・内容・講師】
●7月27日【水】●
9:10~10:30/機械騒音の基礎 関西大学 システム理工学部 宇津野秀夫
騒音伝播の基礎となる波動方程式を導出し,音速と波長,周波数の関係を説明する.機械騒音対策を行う上で基本的な手法である吸音,遮音,制振,消音,防振支持について説明し,それぞれの勘所を解説する.
10:40~12:00/機械・構造物の騒音防止技術 (株)神戸製鋼所 次橋一樹
圧縮機,送風機,モータ,ポンプ,弁など一般的な機械装置の騒音発生原理と,簡便な発生騒音計算手法,騒音低減手法を解説する.また機械振動が伝搬して騒音を放射する構造体の取扱いについても説明する.
13:00~13:40/騒音の測定,分析,規格について リオン(株) 井關幸仁
これから騒音計測を始める人に,騒音計(騒音レベル,A特性,動特性等),コンデンサマイクロホンの特性,校正器,周波数分析(定比分析:オクターブ分析),FFT分析(定幅分析)の基礎知識,騒音計測上の注意,騒音関連規格等の基本を解説する.
13:40~14:20/音響インテンシティと音源探査技術 ブリュエル・ケアー・ジャパン 佐藤利和
過去30年において各種の音源探査技術が実証されてきた.本講義では,基礎的なインテンシティプローブ法から最新のマイクロホンアレイによるホログラフィ,ビームフォーミングまでの原理と事例などを紹介する.
14:30~17:00/展示、簡易実習 リオン(株),ブリュエル・ケアー・ジャパン
グループに分かれて基礎的な騒音計の校正と計測,オクターブバンド分析から,音響インテンシティ計測とパワーレベル計測を実際の計測器に触れて行う簡易実習を行う.この他,分析器やソフトウェアの展示を行う.
●7月28日【木】●
9:10~10:30/流体騒音の基礎 鳥取大学 大学院工学研究科 西村正治
航空機や高速列車から家庭用エアコンまで,流体騒音はいたるところで重要な騒音源となっている.本講義では,流体騒音の基礎について解説し,その発生メカニズムを述べるとともに,流れの制御による最新の騒音低減手法についても紹介する.
10:40~12:00/環境・プラント騒音防止技術 三菱重工業(株) 大西慶三
屋外における騒音の伝播特性とその定量的な予測方法について解説する.また,プラントを構成する機械の最も基本的な騒音防止方法である防音カバー,防音ラギング,及び遮音壁等の設計法について実例を交えて紹介する.
13:00~14:20/サウンドデザインとその評価 広島市立大学 大学院情報科学研究科 石光俊介
自動車等の騒音環境は静けさだけではなく,音環境としての快 適さが追求されるようになってきた.このようなサウンドデザインの 考え方,時間周波数解析、聴感実験方法とその結果の評価について解説し,車内音,スイッチ音などに適用した例について紹介する.
14:30~15:50/3次元空間内での能動的音響制御 九州大学 大学院工学研究院 雉本信哉
騒音に対して,逆位相の制御音を干渉させることで消音を実現する能動的音響制御(ANC)について説明する.まず,ANCの基本的な考え方について説明する.さらに,ANCを3次元空間に適用する場合の問題点と,解析及び実験結果について紹介する.
16:00~17:00/エンジン駆動機器の低騒音化 ヤンマー(株) 齋藤昌弘
エンジン駆動機器の低騒音化にあたっては,①騒音と熱問題の両立,②ファン騒音の抑制の2点が課題になることが多い.ここでは,これらの課題に対処するための基本的な考え方について説明するとともに,実機器に応用した例について説明する.
【定 員】
100名
【申込締切】
2016年7月20日(水)(定員になり次第締め切ります.定員に余裕があれば、2日前まで申し込みを受け付けます)