第133回講習会 「四力+制御」にもう一度チャレンジし基礎力を高める講習会 ―目指せ 機械系技術者の土台再構築と設計・開発力アップ―
【開催日】
2016年12月8日(木) 13:30 ~ 18:45
【協賛団体】
精密工学会東海支部,自動車技術会中部支部,計測自動制御学会中部支部,日本塑性加工学会東海支部,日本設計工学会東海支部
【定員】
60名(各科目30名)
【締切】
2016年12月7日(水)
参加希望者多数の場合は申込締切日を繰り上げさせて頂く場合があります.
お早めに申し込みください.
【趣旨】
現代の設計・開発業務においては,多様な学術領域の知識を組み合わせて駆使する必要があります.そのため,もはや機械系技術者は1つの専門領域にとらわれず機械工学全般の基礎分野を高いレベルで修め,さらにはそれらを融合させて新しいアイデアを生み出していくことが必要となっています.そのような技術者の基礎学力を高めることを目的とし,第133回講習会では,企業において第一線で活躍が期待される若手の技術者を対象とし,応用を鑑みつつわかりやすく機械工学の「四力(熱力学・流体力学・材料力学・振動工学)および制御工学 」を学ぶ講習会を開催いたします.基礎を学び直すことが応用力を高め,ひいては新しい機械を創造する人材育成につながります.人材育成のコスト削減や,設計ミスによるリコールなどの損失防止にも役立ちます.ぜひご参加ください.
【講師からのひとこと】
長田先生:市販のCFDソフトを使えば誰もが流れのシミュレーションを行うことができ,流れを「理解」できたように錯覚しがちです.また,計測器を買ってくれば流体計測が可能です.しかし,流体力学の基礎なくしてシミュレーションや計測を行うことは大変危険なことです.本講習では,流体力学の基礎と応用に関して,焦点を絞って解説します.大学で流体力学を勉強された方を対象とします.小難しい理論や複雑な式の導出を極力排除し,「あのときに学んだのはそういうことだったのか」と思い出していただけるような内容にしたいと思います.そして,今回学びなおしていただく内容が受講者の皆様のお仕事にお役に立つことを期待しております.
原先生:「PID制御は業務で使うけど,それ以上のことはわからないし,勉強する時間もないなぁ.」と思われる方,「制御系ソフトは一通り使えるけど,中身の理屈はよく知らない.こんなことなら大学の講義をまじめに聞いておくべきだったなぁ.」と思われる皆さん,一日だけ大学の講義に戻ってきませんか?もちろん,制御で他社とは違う特徴を見出したい方から,従来のシステマティックな社内教育とは異なる雰囲気の研修をしたい方まで歓迎します.資料も用意しておりますが,ぜひノートと筆記具持参で大学の講義室に戻ってきてください.○○年ぶりの御登校を心よりお待ちしております.
【内容】下記2科目から1科目を選択
A 流体力学 長田 孝二 (名古屋大学 教授)
13:30-15:00 流体の基礎式,ベルヌイの定理と応用
15:15-16:15 管内流れ,境界層流れ
16:30-17:30 流体中の物体に働く力と流れの相似則,流量と流速の計測手法
17:45-18:45 情報交換会(受講者側から講師への質問の機会を提供)
B 制御工学(現代制御)原 進 (名古屋大学 教授)
13:30-15:00 2次形式最適レギュレータ(LQR)の古典的変分法による導出
15:15-16:15
・LQRの評価関数はどう設定すべきか?
・高次残余モードを励起しないためのLQRの設計例
16:30-17:30
・一部の状態量が計測できない場合のオブザーバ設計法
・レギュレータ制御からサーボ制御へ
17:45-18:45 情報交換会(受講者側から講師への質問の機会を提供)
【対象】
大学の機械系学部で既に四力+制御を学んだことがあるレベル
【企画幹事】
名古屋大学 秦 誠一