大気圧プラズマの産業応用に関する特別講演会
【開催日】
2016年12月5日(月) 13.00~17.15
【趣 旨】
大気圧下で省エネルギーに形成できる大気圧低温プラズマは,近年,環境対策,医療技術,表面処理 に対する有力なツールとなってきています.適用範囲は燃焼機器,エンジン,殺菌装置,空気清浄機, 成膜,表面処理など多岐にわたり,現在新興国で問題となっているPM2.5除去のための有効な手段でもあり,環境保全型機械の開発に関連して幅広く活用されつつあります.本講演会では,環境,医療,表面処理という大気圧プラズマの三大産業応用分野を中心に,産業界のニーズに対して講演者が直接携わった研究を主要なトピックスとして取りあげ,幅広い応用を基礎から平易に解説します.プラズマ処理に興味をもつ技術者,研究者,学生の方々はもちろん,すでにこの方 面の開発に携わっておられる技術者の方にとっても有益な内容となっております.
【題目・内容・講師】
13.00~14.00/「プラズマの産業応用に関する技術動向」
プラズマ技術を採用した空気清浄機や掃除機,エアコン,美容機器などが販売されていますが,その効果の有無についてはマスコミでたびたび取り上げられています.またPM2.5に関する関心も再度高まっています.PM2.5に関する世界各国の情勢や製品の実例を俯瞰的にレビューし,解説します.
文部科学省 科学技術・学術政策研究所 上席研究官 浦島邦子
14.00~15.00/「大気圧プラズマを用いた水素製造と産業応用」
大気圧プラズマを用いてアンモニアを分解し,水素を製造する技術と産業応用への展開について解説します.
岐阜大学 大学院工学研究科 環境エネルギーシステム専攻 教授 神原信志
15.15~16.15/「プラズマ複合排ガス処理技術の基礎と産業応用」
プラズマ複合技術を用いたエンジンとボイラの燃焼排ガス処理にスポットを当て,その基礎原理,技術詳細,応用事例,今後の展望を解説します.また,近年,ヨーロッパ,中国,韓国,日本で排ガス対策強化,PM2.5対策,プラズマによる後処理の新しい展開が芽生えてきていますが,その技術動向の解説も行ないます.
大阪府立大学 大学院工学研究科 機械系専攻 教授 大久保雅章
16.15~17.15/「大気圧プラズマによる病原性微生物殺滅法と医療応用」
ウィルスなどの病原性微生物による感染問題が世界各地で顕在化している中,低温プラズマを利用した感染対策が注目されています.また,医療分野においては,プラズマ殺菌技術を基盤とした治療法の 開発が進んでいます.これらの世界各国の最先端の研究や実用化例を紹介するとともに,その原理を解説します.
東北大学 流体科学研究所 教授 佐藤岳彦
【定 員】
40名,申込先着順で定員になり次第締切ります.
定員に余裕がある場合当日受付をいたします.
【注意事項】
いったんお申し込みをされ,都合によりご欠席の場合には,その旨下記担当宛に開催2日前までにお電話下さい.