2020年度定時社員総会特別企画「大規模災害対応から新常態での機械工学」
2021年4月22日 |
一般社団法人日本機械学会2020年度定時社員総会
特別企画:「大規模災害対応から新常態での機械工学」
日 時 2021年4月22日(木)12時45分~15時15分
開催方法:オンライン開催
定 員 200名.(事前登録制)
申し込み方法:本ページ下部のフォームもしくはこちらからお申し込み下さい.
お申込みいただいた方には後日参加用のURLをご連絡します.
◇趣 旨
今年は東日本大震災から10年の節目の年である.大地震や巨大津波による甚大な被害は、会員諸氏の記憶に新しいことであろう.また、近年は、線状降水帯による集中豪雨や猛烈な台風の襲来など、自然災害によって大きな被害が毎年のように発生している.機械工学を通じて、防災・減災に貢献できる可能性は非常に大きいと考えられる.一方、2020年春に始まった新型コロナウィルの世界的な蔓延により、社会は大きく変貌してしまった.人類は、好むと好まざるとに関わらず、コロナと向き合って新たな社会を構築していかなければならない.このような中、自然災害やコロナへの直接的対応だけでなく、防災・減災を実現しつつコロナ後の新たな社会(新常態:ニューノーマル)への移行において、機械工学が果たすべき役割と責任は極めて大きく重いのではないだろうか.
本特別企画では、防災・減災とコロナへの対応、新常態への移行をテーマに、4名の有識者からそれらに対する研究成果や取組みを紹介していただく.本特別企画が会員諸氏の今後の参考になれば幸甚である.
【講師・講演順】◇講演内容 30分/件 (総合司会 日本機械学会 庶務理事 越塚 誠一 )
◇12:45~12:50
挨拶:「開催にあたって」 日本機械学会会長 川田 宏之
①12:50~13:20
講演1:「防災・減災と機械工学」
講師: 古屋 治(東京電機大学 理工学部 機械工学系 教授、日本機械学会防災減災委員会 幹事)
概要:日本機械学会は,東日本大震災から2年間にわたり7つのWGから構成される調査・提言委員会を設置し,その活動成果を報告書としてまとめるとともに大震災に学ぶ工学のあり方に関する4つの提言をまとめている.ここでは,学会提言に係る大震災後の機械分野における防災・減災への取り組み状況と今後の課題についてまとめる.
②13:20~13:50
講演2:「新常態における工作機械の展望とDMG森精機の取り組み」
講師:森 雅彦(DMG森精機(株) 取締役社長)
概要:全世界でクリーンな環境を目指してCO2削減が求められ、より精密な機械、技術の需要が生まれている.
また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、社会の急速なデジタル化を後押しする.
こうした新常態が世界経済の大きなテーマになりつつあるが、工作機械産業は事業活動そのものが社会に貢献する産業であり、精度と生産性向上において果たす役割は従来以上に広がっている.
本講演では、工作機械の今後の展望を、新常態を切り拓く当社の取り組みとともに紹介する.
③13:50~14:20
講演3:「ホンダにおける自動運転実用化に向けた取り組み 」
講師:横山 利夫 元 本田技研工業(株) 電子制御開発統括部 Executive Chief Engineer(特任)
概要:2020年11月、Hondaは自動運転レベル3に求められる国土交通省の型式指定を取得した.
これにより高速道路渋滞時など一定の条件下で、システムがドライバーに変わって運転操作を行うことが可能な車が実用化される予定である.
本講演では、制度整備等自動運転実現に向け日本全体で推進された内容及び、今回認可を取得した自動運行装置(名称:Traffic Jam Pilot)の概要について紹介する.
④14:20~14:50
講演4:「飛沫・エアロゾル大規模シミュレーションとその可視化による機械工学の社会貢献」
講師:坪倉 誠(神戸大学大学院システム情報学研究科 教授、理化学研究所計算科学研究センター チームリーダー)
概要:突如として襲ってきた新型コロナウイルスのパンデミックは,我々の社会生活を 一変させた.不確かな情報が錯そうする中,盲目的な恐れと根拠のない自信が社 会に広がった.ロックダウンで研究室への立ち入りが制限する中,我々のグルー プは,試運転中のスーパーコンピュータ富岳を活用して,様々な状況における飛 沫・エアロゾルの飛散を可視化し,そのリスクを社会に発信すると共に,対策についての提案を行ってきた.その概要について紹介する.
◇14:50~15:15 「総合質疑」
定員 200 名(事前登録先着順)