RC187
1.分科会名称
(社)日本機械学会 研究開発推進センター(設立準備室)
『ダンピング技術の総合化に関する調査研究分科会』
2.主査名
鈴木浩平 (東京都立大学 大学院 工学研究科 教授)
3.設置期間
2001年4月 ~ 2003年3月 (2年間)
4.活動目的・内容
本研究分科会を構成する研究者の多くは、日本機械学会において、1997年4月以降、約4年間にわたりダンピング技術の開発と応用を目指した研究活動を、
(1)RC148新ダンピング技術に関する試験研究分科会
(2)RC168新ダンピング技術の応用に関する研究分科会
を母体として展開してきた。具体的には、
1.新しい制振材料の応用技術の開発
2.各種の新型高性能ダンパ開発と応用
3.動吸振器、チューンドマスダンパ等の最適設計法とその実用化
4.制振材料、制振システムのモデリングとダンピング性能の評価技術
5.制振設計法の最適化と総合化
を、主要なテーマに掲げ、各テーマ毎の研究者グループにより得られた研究成果を発表し、討論し合う形で研究活動を進めてきた。
これらの成果は1998年と1999年に刊行された研究報告書に詳細にまとめられており、その内容については学会内外から高い評価を受けている。
例えば、本分科会委員の京都大学松久教授、西原助教授によって開発された「ゴンドラ用動吸振器」は、スキー場などのリフト用として既に実用化され、マスコミ
等でも広く宣伝されており、東京都立大学の鈴木教授らのグループによって開発された「メカトロダンパ」も、プラント配管の制振装置として注目を浴びた。上記2件
は共に日本機械学会賞受賞の栄誉も受けている。ダンパのみではなく、分科会では新しい制振材料の開発と応用に関する研究も活発で、最近は特にER(電気粘性)
流体やMR(磁気粘性)流体等の優れた制振性の活用についての研究成果が報告されている。
本研究会は、上記の研究活動を基盤にして、さらに国内外の新しい知見も精査し、ダンピング技術の総合化を企てることを目的とする。具体的には
(1)制振材料の特性による分別化と応用上の指標化
(2)動吸振器、制振装置の最適装置法の提案
(3)制振材料、制振装置のダンピング性能の評価法と評価指標の設定
をコアテーマとして研究を進める。研究者側委員は、テーマ毎に各ワーキング・グループに所属して、責任分担を明確にした上で作業を進めることとする。
第2年度(2002年度)は、本研究の最終ステージと位置づけ、積極的にユーサー向けを意識した「ダンピング技術の実用化指針」を作成し、近い将来に日本機械
学会の「技術指針」として認定されうるものとする。
5.参加負担金額 (年間)
30万円
6.問合せ先
分科会幹事 佐藤美洋(上智大学 理工学部 機械工学科 講師)
Tel. (03)3238-3864 Fax (03)3238-3311
E-mail y-sato@hoffman.cc.sophia.ac.jp