RC198
1. 分科会名称 | (社)日本機械学会 研究開発事業部 『軽水型原子力発電所保全研究分科会(フェーズ3)』 |
2. 主査名 | 宮 健三(慶応大学) |
3. 設置期間 | 2002年4月 ~ 2004年3月(2年間) |
4. 活動目的・内容 | 日本の原子力発電所は、安全性、信頼性においては世界的にも高い水準にあると認められるが、これらを確保しつつ経済性の追求、社会との共存を果たしていくことが、今後の信頼ある電源となる上で重要となってきている。原子力発電所のコストに占める保全の比率は火力発電所に比べても高く、原子力発電所の経済性、社会との共生の達成には保全活動の在り方が重要である。 そこで、安全性を損なうことなく、経済性及び社会からの受容性を考慮して、原子力発電所の保全の最適化の姿を追求していくことを、この研究の目的とする。 最適化の方法としては、工学、社会学などの学術を体系化した保全学の構築、異分野及び諸外国の経験及び思想の反映、基盤となる保全に関わる諸技術の活用などを研究することにより実施していく。 現状の原子力発電所の保全は、現場技術として、また、社会的受容性とも関連し、発展定着化してきたものであり、これらに対する最適化は、基礎データを客観的に収集分析し、産学協同で議論し、理想とすべき保全の姿の構築を図っていく必要がある。 本研究は、機械工学に新専門分野(保全学)を開拓するとともに、原子力発電の安全性と経済性に大きく貢献するものとして、また原子力発電に対する国民のコンセンサスに寄与するものとして、成果の期待されるものである。また、保全学は広く他産業分野へも波及効果の期待されるものといえる。 フェーズ1では、国内外の原子力発電所の保全活動の実状と他産業における保全活動の概要を調査・整理するとともに、保全を体系化するための基本要素を明らかにした。 フェーズ2では、(1) 保全の全体像の明確化、(2) 保全を体系化する方法、(3) 保全最適化に資する定量化技術、(4) データベース、(5) 課題解決策等の基本検討を行い、これらの結果を統合し保全の技術基準の姿にまとまる見込みである。 フェーズ3では、保全の最適化方法の具体化検討を通して保全学の高度化を図る。 |
5. 参加負担金(年間) | 30万円 |
6. 問合せ先 | 分科会幹事 設楽 親 (東京電力 原子力技術部) TEL : 03-4216-1111㈹ FAX : 03-4216-4919 E-mail : shitara.c@tepco.co.jp |