一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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「設計力UP! CAE活用術」 ~デジタル技術駆使の開発設計,現状紹介~

2020年11月11日 - 2020年11月11日 | 設計工学・システム部門オンライン開催講習会No.20-80

【開催日】2020年11月11日(水) 9:30~16:40

【開催形態】オンライン開催(Zoomを利用)
※ミーティングIDとパスワード,電子ファイル教材についてのご連絡は,開催5日前を予定しています.

【協賛】自動車技術会,精密工学会,日本設計工学会,日本計算工学会,日本シミュレーション学会

【趣旨】 3D設計が主流となった昨今, 機械製品の設計段階において,3D設計データをそのまま用い,仕様のCAE検討を行うことが出来るようになった.現在,市場で入手できるCAEツール種類も大きく拡がり,活用目的に合わせた機能を選択することが可能となったばかりでなく,FEMやCFDのオープンソースも存在し,簡便に,低コストでCAE活用が可能となって来た. このように設計現場ではCAEの運用コストや設計での使い易さも含めた活用方法が重要となっている.
本講習会は,2013年より,設計現場でのCAE活用を紹介して来た.8回目となった本年は従来の設計・開発の各現場に合わせたCAE活用とその評価技術例を紹介するとともに,20年前,設計力向上のため展開した設計CAEの背景とその内容の一部も紹介する.また,大学教育で行われている結果の検証と妥当性確認の考え方も含め,今後のその動向についての一助を示す.現在,設計及び開発現場で,設計仕様検討対応している方,また,今後の開発環境を検討している技術マネージメントレベルの方に最適な講習会と考える.

【プログラム】

司会:機械学会D&S産学連携委員会委員 内田孝尚

1.9:30-11:00
「設計者のための低コスト解析環境構築の提案」 ~設計者解析のトピックスも!~

サイバネットシステム株式会社 栗崎彰

概要: 設計者の解析では形状データの作成が必要不可欠となる.3Dプリンターの台頭によって高機能な形状作成ソフトがフリーで使えるようになり,選択肢も増えた.一方で数は少ないがWindows OS上で手軽に使える解析ソフトウェアもある.これらを統合することによって低コストで解析環境を構築することができる.信頼性の高い商用ソフトウェアでも結果のオーダー・エスティメーション(概算評価)が必要であり,そのための一助ともなる.このセッションでは,形状作成から解析まで低コストな解析環境の構築を提案するとともに,設計者が陥りがちな解析結果の評価ポイントや実用的な解析手法を解説する.
また,3D構想設計を可能にする最新ソフトウェアをHUBとした構想設計のエコシステムの在り方を紹介する.

2.11:00-11:50
「Femtet開発の歴史と最新活用事例のご紹介」

ムラタソフトウェア株式会社 辻剛士

概要: 近年,設計・開発の現場でCAEの活用は無くてはならないものになっているが,40年ほど前,CAEがまだ十分活用されているとは言えない時代に(株)村田製作所で自社用としてFemtetの開発がスタートした.
Femtetは自社で活用を進める中で,設計者自身が「感覚的に使用できる/使ってみて楽しい/成果がでる」というポジティブなサイクルに感じられるソフトになっているかを重視して開発されてきた.
10年ほど前に外販を開始してからもこの開発方針に代わりはなく,近年開発要望の多かった「熱流体解析」にも対応し,機械設計分野で利用の多い(応力,熱伝導,熱流体)の解析ニーズにほぼ対応できるようになった.
本講演では設計者の声を聴き積極的に機能アップに取り組んできたFemtetの開発の歴史を最新活用事例を交えて紹介する.

3.12:50-14:20
「設計現場で35年,ツールの進化を体験して」

元本田技術研究所 主任研究員 大薗耕平

概要: 設備設計,基礎開発,量産開発,レース部門と35年間開発(設計業務)を担当してきた.この間,設計ツールは大きく進化した.設計の熟成度・効率向上には良いツールが不可欠で,常に設計ツールの改良動向を調査・採用を推進してきた.設計に従事した初期には,設計ツールはドラフターと電卓程度だったので,企業間で格差は少なかったが,コンピュタやCADソフト等の発達で個人の使えるツールのコストは増大し,経営者の認識や資金力で大きな格差がでてきた.幸い私は,最新のツールを利用できる環境であった.しかし,新たなツールは新たな知識やスキルが必要で,利用は個々の設計者が選択していたため,明確な目的意識がないと使わない状況が長年続いた.車体部門は立体(3D)の形状認識が重要で,設計の3D化を行う活動が開始された.車体設計に比べ,エンジンやトランスミッション設計では3D化への要望より実形状モデルでのCAEが重要で,これの簡単オペレーション化・計算精度の向上が望まれた.CAD上でのオートメッシュの開発で一気に設計者が使えるCAE,「設計CAE」が開発されたことで一気に設計効率が向上した.同時に世界中で多数の技術者が誕生することを意味していた.日本ではこのツール革命の本質がいまだに理解されていないように思い,すでに設計CAEを活用し始めて20年になりますが,ここに私の経験談を紹介します.

4.14:20-15:10
「制御設計も含めたバーチャル設計開発技術の動向」

東京電機大学 非常勤講師 内田孝尚

概要: 3D /Digital/IT駆使の設計・ものづくり」時代になり,従来の範囲を超え,高い創造性を生かした設計を行うことの出来る環境となった.その展開のひとつであるCAE駆使の創造設計(Creative Design with CAE)はものづくり現場の検討も融合したバーチャルエンジニアリングへ成長している.それらの動向と経産省発行の2020ものづくり白書の中の「設計力強化戦略」の一部を説明する.

5.15:10-16:20
「CAEを正しく使うための実践的知識と教育手法の紹介 ~コロナ禍における教育」

東京大学大学院工学系研究科 教授 泉聡志

概要: CAEの実践において,最も重要である結果の検証と妥当性の確認(Verification and Validation: V&V)の考え方と,V&Vを実現するにあたって身に着けておくべき知識の体系(力学,シミュレーション,実験)と実践的教育手法について,東京大学工学部機械工学科での演習の例を通して述べる.また,コロナ禍の中,教育をどのようにオンラインで実現しているのかに関する事例も紹介する.

6.16:20-16:40
「Wrap Up」 講師全員

 

【定員】100名

 

【聴講料(いずれも税込)】正員10,000円,会員外15,000円,学生員/大学院生の会員(正員)5,000円,一般学生7,500円.協賛団体会員の方も本会会員と同じ金額です.
開催日の1週間前までに決済をお願いいたします.なお,原則として,決済後はキャンセルのお申し出がありましても返金できませんのでご注意願います.
参加登録のシステム利用料として,上記聴講料とは別に220円(税込)をご負担いただきます.

 

【注意事項】
※学生員から正員資格へ変更された方は,卒業後3年間,本会講習会への聴講は学生員価格にて参加が可能です.下記申込先フォームの会員資格は「正員(継続特典)」を選択し,卒業年と卒業された学校名を「通信欄」に記載ください.
※特別員の資格(会員扱い)で行事に参加される場合,聴講料は正員の価格となります.下記申込先フォームの会員資格は「特別員」を選択し,「会員番号」に「行事参加料割引コード」(xxxxxxx-xxxx)をご記入下さい.
※「特別員行事参加無料券」を利用される場合,聴講料は無料となります.予め「特別員行事参加無料券(原本)」をご用意の上,「特別員」としてお申込みください.「無料参加券を利用する」と「コンビニ決済」を選択して申込完了後,担当職員まで「自動返信メール」「行事参加無料券(原本)」をご郵送ください.
※協賛団体会員の方は「協賛団体一般」「協賛団体学生」を選択し,「通信欄」に協賛団体名をご記載ください.
※大学院生の会員(正員)の方は「学生員」を選択し,「通信欄」に所属大学院名,課程・学年をご記載ください.
【教材】教材(USB)のみ希望の場合は,また聴講者で教材(USB)をご希望の方は
Web (https://www2.jsme.or.jp/fw/index.php?action=kousyu_index&gyojino=20-80) からお申し込み下さい.1個につき,会員2,000円,会員外3,000円にて頒布いたします.

【申込方法】イベントペイより受付
イベントペイの導入についてに記載の注意事項を予めご一読の上,下記より1名ずつお申込みください.

https://eventpay.jp/event_info/?shop_code=6791237415745854&EventCode=5779699291

 

【申込締切日】2020年11月4日(水)

【担当職員】秋山 宗一郎/E-mail: akiyama@jsme.or.jp

会場
オンライン開催

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