日本機械学会サイト

目次に戻る

2018/1 Vol.121

【表紙の絵】
「心ウキウキゆかいな
メロディーメーカー」
吉川 知里 さん(当時9 歳)

前にテレビで見た“日本の町工場で作られたネジや部品が世界で使われている”という話をきっかけに考えていた機械です。
ドアの開閉の力で歯車が動き、その時その気分にあった音楽が流れてきます。
朝は1 日を元気に過ごせるようなやる気の出る音楽、夜は1 日の疲れをとってくれる優しい音楽、
悲しいことがあった時は、なぐさめてくれます。
荷物やお手紙が届くとお知らせチャイムが流れます。

バックナンバー

特集 新たな価値創造のために ~女性活躍と多様性の推進~

スペシャリストかつジェネラリストとして

権藤 詩織(早稲田大学 博士後期課程2年)

スレンダーだけどたくましい?

“ スレンダーだけどたくましい”と聞いて何を思い出されるだろうか? 個人的には、元フィギュアスケート選手の浅田真央さんにこの言葉がよくあてはまると思う。実は、私が扱う研究対象も非常にスレンダーでたくましい。それは髪の毛より細い鉄のワイヤである。一般にピアノ線と呼ばれ、明石海峡大橋を代表とする吊り橋のケーブルや、タイヤのスチールコードなどの高強度部材の素材である。ラボスケールでは7GPa のピアノ線の作製に成功している(1)。ピアノ線はドーナツのように孔の開いた工具に通し、所望の線径に引き伸ばす伸線加工により得られる。伸線に伴い線材内部の構造(ミクロ組織)が刻々と変化し、強度が増加すると考えられている。

私の研究では、伸線時に伸線方向と逆方向に負荷する張力(後方張力)に着目している。後方張力の負荷はダイスの寿命を延ばせるが、φ 0.1 mm 程度の場合、後方張力を極力負荷しない方が伸線材の延性を向上でき、高強度化に有効であると明らかにした(2)

これまでの成果を国内外の学会で発表する機会を多くいただき、“ 結果を理論的に誤りなく検討した上で、専門家や違う分野の人に分かり易く説明し、少しでも勉強になったと思ってもらうこと”を研究の醍醐味だと感じている。ぜひ学生の皆さんにも、卒・修論等を通して研究の面白さを実感してほしい。

会員ログイン

続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。

入会のご案内

パスワードをお忘れの方はこちら

キーワード: