一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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No.207 機械学会で見つける産と学のつながり
2022年度広報情報理事 島津 ひろみ[(株)日立製作所]

JSME談話室「き・か・い」は、気軽な話題を集めて提供するコラム欄です。本会理事が交代で一年間を通して執筆します。


2022年度広報情報理事 島津 ひろみ[(株)日立製作所]

機械学会で見つける産と学のつながり


本会の理事を拝命して1年が過ぎました。昨年の春、2021年度会長の佐田さんから理事就任の依頼のお電話をいただいた時には、まったく予想もしないことでしたので大変戸惑いました。少し考える時間をいただき、会社の先輩方に相談した結果、背中を押していただいたこともあり、自分では力不足と思いましたが、次の女性研究者への橋渡し役にでもなればとお引き受けいたしました。

私が担当している広報情報理事会では、大学の先生2名、企業所属2名と事務局の方1名の計5名で毎回広報情報に関する様々なテーマについて議論をしています。それらのテーマのひとつに、“産業界と学会が対話できる仕組みづくり”があります。企業所属の人、大学の先生、いろいろな立場の人と会話をする機会を求めている方は意外に多いのではないでしょうか。私自身、これまで会社という狭い社会だけで生きてきたと感じており、もっと社外のいろいろな立場の人と知り合う機会があればと思っています。

企業所属の私が大学の先生とお会いする機会としては、学術講演会などの集会行事や、部門や支部の活動などいくつかありますが、そのひとつとして研究会が挙げられます。皆さんは研究会に参加されたことはありますか?機械学会には機械工学の様々な分野にわたり現在は100を超える研究会が開設されていますが、企業の方はご存じない方も多いかもしれません。

私は数年前、京都大学の先生が主査のナノマイクロ疲労研究会に参加させていただいたことがあります。きっかけは、研究会のメンバー以外の人でも気軽に参加くださいとメールで案内をいただいたことでした。ちょうど当時、仕事で半導体チップのアルミ電極膜の疲労に関する最新情報を得たいと思っていましたので、金属薄膜の疲労を対象としたナノマイクロ疲労研究会の内容はとても興味深いテーマでした。その時の参加者は15名くらい。研究会の正規メンバーの先生方の他に、メンバー外の先生、企業からの参加者も何人かいらっしゃいました。3名の先生方のご講演、討論、実験装置の見学、そして懇親会というスケジュールでした。決して堅苦しい会ではなく、技術分野の近い研究者仲間の会合という雰囲気で、和気あいあいと議論がされていました。初参加の私でも質問をしやすく、業務の助けになっただけではなく、その分野に精通した先生方とお話しさせていただく良い機会となりました。どのような研究会があるのか興味がある方は、是非下記ページにアクセスしてみてください。

研究会一覧

このページには現在開設されている研究会が一覧で示されています。右端の列に、“誰でも参加可能”と記載されているものは、研究会メンバー以外の人でも機械学会の会員であれば参加可能とのことです。もし興味のある研究会を見つけた方は、問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

また、技術に限らずもっと様々なテーマの意見交換をしたい、という方には『JSMEサロン』をご紹介します。今年度から、オンライン会議システムを利用した会員の交流の場の企画として、実施されています。設定テーマは毎回異なり、会員は無料で参加できます。会社の定時後の時間帯でオンラインでの開催ですので、全国各地から様々な立場の人が参加されています。これまでに3回実施され、前回7月のテーマは『学会発ジャーナルのこれから -知らなかった!世界中で読まれている機械学会学術誌-』でした。ジャーナルとインパクトファクターの関係や、機械学会学術誌の現状と価値向上への取り組みの紹介があり、その後の対談ではいろいろな意見や質問がありましたので、聴講するだけでも勉強になりました。こちらも定期的に開催されますので、興味のある方はお気軽に申し込みされてはいかがでしょうか。

学会は自らの研究成果を発表する場、世の中の最新研究の情報を得る場ですが、そのほかにも機械工学に興味がある人たちとの新しい出会いがある場でもあると思います。普段はつい目の前の業務に没頭しがちですが、少し外に目を向け新しい場所に身を置くことで、柔軟な発想ができるようになり、人脈も広がり、それが豊かな生活につながると信じています。広報情報の活動を通じて、機械学会の会員の方々、非会員の方々に新たなつながりの機会をお届けするお手伝いが少しでもできれば嬉しいです。一番悩ましいのは、新たな企画や情報をどのようにすればより多くの皆様に届けることができるかです。もし何かいいアイデアがありましたら是非お寄せ下さい。