2025年度定時社員総会特別企画 日本における超少子高齢化の課題とその対策について機械工学の観点から考える
日時 2026年 4月23日 (木) 12:30~15:00
会場 明治記念館、オンライン(YouTubeによるライブ配信)
定員 対面:200名、オンライン:定員制限なし
※対面参加申込締切:2026年4月16日(木)正午→4月21日(火)正午に延長しました!
趣旨
日本が直面している超少子高齢化社会は、世界でも類を見ない構造的な課題です。労働力不足、インフラの老朽化、増大する介護・医療需要など、多くの課題が私たちの社会に重くのしかかっています。本特別企画では、こうした課題に対し、機械工学と機械産業がどのように貢献できるのか、その可能性を多角的に探ります。国、研究所、民間企業、大学、そして学会といった各セクターでの具体的な取り組みを紹介し、超少子高齢化社会における持続可能な社会づくりに向けた貢献のあり方を皆さまと共に考えたいと思います。
申込方法 下記ウェブサイトからお申し込み下さい.
https://forms.office.com/r/DgGc3rgtrd
プログラム
司会:田中 真美(庶務理事)
挨拶:岩城 智香子(日本機械学会 会長)
講演① 12:35~12:55
「超少子高齢化と日本の成長戦略」
松野 大輔(経済産業省 経済産業政策局 総務課長)
経済産業省においては、近年、少子高齢化を含む社会的なマクロ環境変化のなかでも、持続的な経済成長を実現していくため、官も民も一歩前に出て、国内投資の拡大、イノベーションの加速、国民所得向上等を目指した産業政策の強化に取り組んでいる。また、政府全体としても、戦略17分野の官民投資促進や、人材育成、労働市場改革、賃上げ環境整備等横断的課題への対応を軸とする成長戦略の検討を進めているところであり、それらの概要を紹介する。
講演② 12:55~13:15
「就労者のウェルビーイングを意識したAI、ロボット技術の活用」
谷川 民生(産業技術総合研究所 ウェルビーイング実装研究センター 研究センター長)
少ない生産年齢人口の中、生産性を維持するため、AI、ロボット技術の活用は期待されている一方、従来の自動化技術の適応が困難な労働集約型の産業に対しては、人の柔軟性とロボットの高い生産性の両方を活用することが必要である。特に、人が主役としてAI、ロボットを活用するためには、就労者の働き甲斐といったウェルビーイングを意識した機械との協調が必要である。本講演では、その就労形態のコンセプトおよび関係する要素技術を紹介する。
講演③ 13:15~13:35
「超少子高齢化社会を見据えた民間企業としての取組み」
橋本 康彦(川崎重工業(株) 代表取締役社長執行役員)
日本が直面する超少子高齢化は、労働力不足のみならず産業や社会インフラといった社会システム全体の老朽化へと波及する連鎖構造的な課題となっている。本講演では、機械工学を軸とした製造業としての立場から、昨今急速な発展を遂げるAIやデータ活用、ネットワーク技術との融合に加え、企業やアカデミア、行政、自治体等との共創による社会課題解決や新たな価値創出に関する具体的な取組みについて紹介する。
講演④ 13:35~13:55
「超少子高齢化社会における大学の在り方 ― 大学のガラパゴス化から脱却せよ」
三木 則尚(慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 教授)
超少子高齢化は深刻な社会課題である。しかしその陰にある、日本が長年抱える本質的な問題を見落としてはならない。本質を見誤り、対症療法に終始するうち、すでに35年が失われた。本講演では、一人当たりGDPや賃金の低迷に象徴される産業停滞の根源を改めて問い直し、とりわけ大学に内在するガラパゴス化した文化に焦点を当てる。その上で、次なる力強い成長に向けた突破口を、多様性、技術者倫理、国際化、専門性といった観点から、私見を多分に交えつつ議論したい。
講演⑤ 13:55~14:15
「日本機械学会における多様性の推進」
岩城 智香子(日本機械学会 会長、(株)東芝 首席技監)
多様性がイノベーション創出の源泉であるという観点から、機械工学分野におけるその重要性を考察する。社会課題が複雑化する現在、異なる視点・経験・専門性を取り込むことは、技術革新や新たな価値創造に不可欠である。特に機械工学は、エネルギー、環境、モビリティなど多様な領域で社会基盤を支えており、多様な人材が参画することが持続的発展の鍵となる。本講演では、日本機械学会における多様性の現状を示し、ジェンダー、キャリア、国際性の拡大に向けた取り組みを紹介するとともに、今後の展望について議論する。
14:20~15:00 「総合質疑」
モデレータ 山本 誠(日本機械学会前会長、東京理科大学 教授)